#まちがたり 「#銭湯図解」ができるまで Feb 25 ‘19

きっかけ

塩谷さん(@enyahonami )に興味を持ったきっかけは、どっちが先だっただろうか?

たぶんたまたま流れてきたtwitterのモーメントで銭湯図解を見たのが先で、そのすぐ後くらいに時々行くようになった萩の湯の炭酸泉でイラストを見かけるようになったからだと思う。

 

はじめは、”なんか変わったことやってるな〜。イラストわかりやすくていいなぁ。次はあそこの銭湯行ってみようかな”っていう感想だった。

それから、何度か萩の湯で銭湯図解をながめているうちに、どんな人なんだろうなぁ...思いをはせるようになって、ネットでちょいと調べてみると、

”(それまで順風満帆の人生だった人が)新進気鋭で有名設計事務所に就職して、心身を壊すまで働いて、休職、そして転職。そのときに銭湯に救われたので銭湯に恩返しがしたい。”

みたいなことが書いてあったので、関心を引かれたのだと思う。

私自身はすごいって経歴の持ち主ではないけど、似たようなこと(寝食のあやしいガムシャラな行為→うつ→休職→復職→退職→…?)を経験してきているので、”あー、私と似たような感じの人いるんだ”、っていう共感と、”若くていいなぁ。これからどんなことしていくんだろうな?”っていう興味をかきたてられる感じ。

 

それでも今までだったらイベントに行ってみたいとか、何かに参加したい、とまでは思わなかったと思う。

たまたま最近元気で、なんかそろそろ他人とダーリンと関わりのないコミュニティでのコミュニケーションとりたいわ〜って思ってたのと、イベント会場がそんなに遠くなかったので、行くまでにそんなに労力を使わなくてよかったのが重なって、めずらしく近くでやるなら行ってみよって感じで #まちがたり の「『銭湯図解』ができるまで」に申し込みをしていた。

 

 

 

#まちがたり 「銭湯図解」ができるまで

序盤

2/25の月曜日。

仕事終わりに、1度家に帰ってきてコーヒーを飲んでひと息着いてから出かけた。

目的の場所は千駄木の「往来堂書店(@ohraido )」。*1

閉店後のお店に入ると、すでにイベントに来たお客さんでいっぱい(おじさまが7割くらいかな?)。

棚のあいだに配置されたパイプ椅子に座る人の光景はちょっと不思議な感じがする。

わたしは座った席の棚がおもしろくてまじまじと眺めてました。ここ5年くらいは本を読む余裕もなかったけど、“文脈棚”はすごい興味深かったです。

会場の後ろの方ではたぶん塩谷さんが主催している #銭湯再興PJ のスタッフと思われる若い子たちがちらほら。

 

19:30、時間になってトークがはじまる。

今回のイベントの主催者は 片手袋研究家の石井さん(@rakuda2010 )。

2/24(日)から1週間、毎日1つ、街のどこかで開催されるトークイベントの2日目。

塩谷さんとはマニアフェスタでお知り合いになったのだそうです。

正直なところ、片手袋研究家?なんじゃそら?と思ってきいていて、トークもめっちゃぬるっとしとるなぁ、と思って聴いていたのだけど、会場もコンパクトだし、ライブじゃないから一体感とかいらないし、肩肘はらなくてよいからまあ気楽。

そういえば文化系のトークイベントははじめて参加したような気がする。

 

はじめにしばらく石井さんと塩谷さんの知り合った経緯の話があったのだけど、“幼少期の感動を捨てられないのがマニアで、マニアってその感動を捨てられないまま大人になってるから呪われてる”みたいな話をきいて、私自身は今までマニアとかオタク寄りの種類の人間だと思ってたのだけど、そうでもないなと気が付いたのは収穫だった。

そんなになにか1つに一心不乱になることって今までを思い返してもあまりない。

没頭しそうな気配があるときは、意図的に他の行動も同じくくらいの活動時間になるようにする癖があるので、没頭したとしても2,3年くらいジュッとヒートしたらそのあとは下火になって静かに燃やす感じになる気がする。

無意識にバランスを取るんだよな。

 

 

経歴

続いての話題は、塩谷さんの経歴について。

幼い頃からインテリアコーディネーターのお母さまの影響もあって絵を描くのが好きだった塩谷さん。

それを極めるために早稲田の院まで建築を学んでいて、設計事務所に就職したって話だったのだけど、設計事務所に就職した理由が、“卒業研究の発表のときに教授にデザインの能力不足を指摘されたから、それを克服しようと思って…“って話をきいて、”あ、これあかんやつや”って思った。

そのときの感想が↓のtweet

 

ベースの能力が高かったんだろうと推測を裏付けできる話。

ベース能力高いと、苦手なことでも努力で克服できちゃうんだけどもそれはいいのか悪いのか…。

運が良ければ、心身が反応してストップかけてくるから止まれるけど、突っ走れちゃうのもキツイよな。

睡眠不足かつ栄養不足は身体を壊す最適解なんだけど、意外と社会人はやりがち…。

 

彼女の話をこの辺まできいてきた感想。

魅力的な人です。

 

 

銭湯図解のつくりかた(技術)

それから、”銭湯図解のつくる過程(技術的な話)”。

建築で用いられるアイソメトリック図法で表現している。

銭湯に取材に行くとまずメジャーでそこかしこ(タイルのサイズまで!)の寸法を計測するという話をきいて、建築系に人っぽいなぁと思った。

趣味のおけいこごとで師事している先生も建築系の人なんだけど、作品をつくるときにきっちり測れって言われるので、なんとなく共感できるところがある。

できた作品がなんかおかしいな、って思うと、だいたい1cmズレてるとかそういう感じだから、計測ってけっこう大事。

 

 

街と銭湯

後半は、銭湯図解に掲載する銭湯の話。

銭湯図解は、先頭から順番にめぐるのがおすすめらしい。

初心者からマニアまで楽しめるつくりにした、ということだった。

 

 

“泣きに行く銭湯“”おなかがすく銭湯“など、自分の状態によって行く銭湯を変える話や*2、その時々によって自分自身をオープンにしたコミュニケーションを取るときと、クローズにしてひたすらお風呂に入ることに集中するときといろんなバリエーションがあるという話は、銭湯好きのあるあるエピソードだな〜!と思った。

わかるわかる!

わたしもその日の調子によって行く銭湯を変えるもん。

それってホーム銭湯があるからできるんだよな、っていうのも新鮮な気づきだったと思う。*3

 

いろんな銭湯に行くと徐々にわかってくるんだけど、意外とそれぞれの銭湯ってその銭湯独自のローカルな明文化されないルールがあるので*4、初めて行く銭湯はだいたい入って5分くらいは周囲を観察することにしています。

5分も観察すると、だいたいどういうタイプの銭湯かわかってくるので、最近は立ち居振る舞いに困ることもなくなりました。*5

 

この辺はまあ運営側と常連さんとの非常に曖昧な暗黙のルールで成り立っているところで、そこに銭湯のいいところと悪いところが凝縮されてるなぁ、と常々思っているのだけど、わたしはこの部分こそが経営者が自由にハンドルできるところで、銭湯のカラーがめっちゃ出やすい部分だと思っています。

以前に紹介エントリーを書いたセイントセントー  3銭湯は、この辺のハンドリングがめっちゃ絶妙で、ルールが明快なので初心者にもおすすめです。*6

塩谷さんのホームの小杉湯も(まだ行ったことないけど)、安心して行ける銭湯だなぁ。

だいたいtwitterアカウント持ってる銭湯は初心者がいってもこわくない銭湯であることがほとんどなので、迷ったらTwitter検索してみると良いと思います。

 

施設が新しくて椅子の脚が高めのところはだいたい置いておく式な気がします。

大きいとしまうの大変だしね。

 

銭湯はオフィシャル(公共)とプライベート(私的な場)のちょうど間くらいのコミュニケーションがある場所、っていう話に納得。

 

銭湯の使い分け、はけっこう銭湯クラスタが自然にやってるんじゃないかな。

 

 

銭湯図解は銭湯はもちろん、その街についてもめっちゃ描いてあって、間接的に街を表現してる、っていう発言が石井さんからあって、そういう視点は実に谷根千っぽいなぁと思った。

いや、あんまりこういうこと書くとアレなんですけども、谷根千をホームグラウンドにしている人って、谷根千が好きな人が多くてちょっと特殊な街だなって思っていて。

失礼気味な表現を承知で正直に書くと、芸大とか東大とかが近いこともあって、けっこう世間一般的に見ると変わった人が多く住んでいる印象です。

また地域の人もそういうちょっと変わった人たちに対する耐性が他の街に比べてたぶん高い…。*7

だからそういう人にとってはたぶん結構住みやすいエリアだと思います。*8

 

それでもって、谷根千はめっちゃ”おしゃべり“な街です。

あんなにTwitterで発信してる人が多いとこってちょっと他ではなかなかないんじゃないかな。

そんなところも、きっと街の魅力の1つなんだと思います。

 

 

クローズ&サイン会

クロージングトークは、

”とは言え銭湯って言うほど斜陽産業じゃなくない?”

って話でした。

東京の銭湯の数が都内のマックとモスを足したくらいの数くらいあるみたいな話をきくと、まだけっこうあるな、って思うんだけど、とは言え廃業する銭湯は増える一方で*9、それに加速がつくとそこから再興するのは厳しいよねっていうあたりが業界関係者の共通の悩みなんじゃないかな、と思ったり。

そもそも設備が特殊だから廃業してしまうと、新しく設備を導入して、アレコレしてってなると結構な金額になる上に、都会の街は地価が上昇しすぎて、利用料金フィックスされてるから利益でないよね、っていう。

やっぱり2極化しちゃうのかなぁ…と思うとそれはそれで良いことのようには全く思えないんですが.....。

足元から地道に草の根運動が広がっていくと良いな、と思っています。

 

 

イベントに申し込みするときにサイン会もしてくれるんだろうな〜と思っていたのですが、ちゃんとしてくれました。

せっかくなので名前(twitterネーム)も入れてもらっちゃった。

 

 

これからの関係者のみなさまのご活躍を期待しています。

頑張りすぎなくていいから、適当に頑張ってね!

 

 

 

f:id:iixxx:20190317110800j:image

 

 

参考:

トークウィーク『まちがたり』第二夜:塩谷歩波トークイベント『銭湯図解』ができるまで 実況まとめ - Togetter

 

*1:知る人ぞ知る千駄木の有名書店です。

*2:このへんの話は3/3に放送された情熱大陸にも登場した。twitterでも塩谷さんが情熱大陸に出た!って話題になってましたね。

*3:塩谷さんのホーム銭湯は高円寺の小杉湯。運が良ければ、番台で会えるかも?

*4:どこのカランは誰それさんが使うとか、サウナのその位置はなんちゃらさんの定位置だとか…!人が集まるとわりと起こりがちなやつです。

*5:適応力はけっこう高い方だと自負しています。

*6:以前に行った時に、銭湯ルールでキムチを持ってこないでくださいって書いてあってちょっと笑ったのは秘密です。

*7:あんま書くとほんと怒られそうだな...

*8:下北沢、中野、高円寺、阿佐ヶ谷、吉祥寺あたりがこのジャンルの街じゃないかと思うんだけど。

*9:浅草の蛇骨湯さんとか、小石川の歌舞伎湯さんとかも近く閉まってしまうらしいです。

2019年 箱根駅伝tweetまとめ③(復路)

この日(1/3)は風邪で死んでて、布団で寝込みつつ、ラジオで観戦してました。

 

レース前

 

 

復路

 

 

その他

 

 

暑苦しいオタクっぽさが全開になってしまった.....。

2019年 箱根駅伝tweetまとめ②(往路)

レース前のワクワク

 

 

往路

←ちなみに高速レースにはならなかった....( ^ω^ ) 

 

 

2018年に比べて、2019年のこの感情のダダ漏れな感じ....... 

今年はいちばん熱かったかもしれない。

ぼんやりと思っている将来のこと

気力と体力の回復

ここ1年くらい、ようやく気力と体力がうつになる前くらいまで戻ってきた。

ひとえに仕事と銭湯めぐりとプライベートのバランスがうまくまわっているからだと思う。

1年前までは、1日フル稼動してパワーを出しつくすと3日寝込んで普通の1日が始まるまで1週間かかる、

あるいは、梅雨の滅入る時期なんかはがっつりと体調を崩して1ヶ月布団から出れない、

なんてことがざらだったから、今こうやってパキパキと仕事のことを考えて準備して、起きて普通に会社に行く、という生活ができていること自体に感動してしまう。

下手をすると週5くらいで銭湯に行っているのだけど、ほんと銭湯様様である。

銭湯通いしなかったら、こんなに動けるようになっているかは甚だ疑問だ。

銭湯、本当いいので調子が悪い人には騙されたと思って試して欲しい。

 

 

”やりたい”欲求の成長

そこそこ健康になって、日常の生活をまわせるようになってくると、むくむくとあれこれやりたいことが出てくる。

身体ってほんと重要。

心身が健康であることが、こんなに欲望を左右するものだとは知っていたけど今まで全然理解できていなかったことが最近本当によくわかる。

 

元気になってきたので、やりたいけど”今はまだ無理”と棚上げになっていたことをスタートさせた。

それは”着付け”である。*1

 

 

きっかけ

もともと私はいけばなを習っていて、気がついたら習いはじめて10年以上経ったのだが、日本の伝統文化に関わっていくと、どうしても切っても切れないものがある。

それが着物だ。

誤解のないように書いておくと、いけばなをやっていると着物を着る機会は増えるが、お茶とは違って着物を持ってなかったり、着物を着なくとも普通のお稽古を続ける分にはさしたる問題はない。

が、このところ着物を着た方が無難なイベントに出ることが増えてきたのと*2、結局なんのかんのと言っても海外に行ってなにかをするつもりがあるのであれば、自分で着られるようにならないとちょっと困る*3、という状況が見えてきたのが実際のところ。

 

実家の箪笥の中に、いくつか祖母が母に買った着物*4がほとんど手付かずで眠っているので、もったいないから風通しするついでに着ようかな、と思ったり、ついでに自分で訪問着くらいは着られるようになったら、だいぶラクになるなぁ...と考えたり。

着られるようになるかは今のところわからないけど、まあお太鼓くらいは着られるようにがんばろうかなあ...と思っています。

 

 

なんでそんなことを考えるか?って言うと....

ここ数年、ぼんやり思っているのは、やっぱり私はいけばなをどうにかゆるく広めていくようなことがしたいと思っているのかなってこと。

それをプライベートでやりたいのか、それともビジネスにしたいのかというあたりは非常に微妙なところで、正直なところ今もその辺は自分でもよくわかんないなぁって感じである。

教えられる資格をとってから、そのままにするのも勿体ないなぁと思いつつも、動くのめんどくさいし、身体も心も疲れ果てていてそれどころじゃなかったので、ここ数年はただただ自分の日常で気楽に花を飾る楽しむことに使ってきた。

 

 

のであるが.....。

インスタグラムなどを眺めていると”お花をセンスよく気楽に飾れる”技術を気楽に習得したい人はそこそこいるのかなぁ、とは思う。

最近は、ラフな感じで”お家にお花を飾る技術”を伝えるのをもっと敷居が低くゆるーーーーくやりたいなぁ、と思ってはいるのだけど、現実問題、いかんせん場所と花の仕入れと道具の置き場を考えると利益でないどころかマイナスだな、と思ったり。*5

  

なんとなく、そんなわけで最近はここ5年くらいぼんやり考えていたことをたぶんやっていくんだろうな〜っていう予感がするので、たぶんそういう方向で動くのではないだろうか。

気楽なお茶会ついでにお花をいけるみたいな感じのゆる〜い集まり?みたいなのを作りたいようなきがするんだけども....

*6

 

Que sera, sera.

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*1:他にも海外旅行に行きたいとか、ヨーロッパ旅行行きたいとか、お洋服買いたいとか山のように出てきた欲望もあるけど、それは一旦置いておく。

*2:ゲスト・ホスト的なTPO問題っぽいやつ。

*3:朝早かったり、着付けてもらえる人がいなかったりすることもままあるよねっていう....

*4:多くが小紋でオフィシャルな場にはあまり向かないが、着たいと思えるものが多い。

*5:意外と現実的な話なのだが、ガチでいけばな業界で重鎮やってる方たちからみたら怒られそうな発想だな....。知恵袋読む限り魔窟だしな〜。

*6:ひと昔前ならこういうのってサロンって言うんだろうけど......

2019年 箱根駅伝tweetまとめ①(レース前)

2019年の箱根駅伝tweetをまとめてみた😋

 

箱根駅伝めっちゃ好きなんですけど、時間なくて今年まだ映像見てなくて....( ;  ; )

とりあえず流れちゃうのでtweetまとめ。

 

エントリー発表

 

 

1/2の観戦場所(どこの区間を見に行くか)悩む話

 

 

決断したらしい

2018年 箱根駅伝tweetまとめ③(終わってからの感想)

今みると、箱根駅伝好きすぎる感じが.....

 

今年(2019年)版もまとめます。

ただ、今年は復路は寝込んでたのでそんなにtweetしてない気がする。

 

 

終わってからの雑感

 

#セイントセントー 3銭湯♨️

先日、とうとう念願の薬師湯さんに行ってきました。

 

薬師湯・萩の湯・寿湯の3銭湯は、銭湯業界では有名なご兄弟(長沼三兄弟)がそれぞれ経営している銭湯として銭湯クラスタでは有名な銭湯です。

1年前からこの3銭湯でお風呂でしか読めない漫画、セイントセントーが連載をスタートして、たぶん私のようなファンが増えたのでは.....?

私はそれで薬師湯さんを知って、機会があったら(なくても行くんですけど)行ってみたいなぁ〜!と思っていたのですが、先日ついに思い立ってセイントセントーの連載銭湯の3銭湯を制覇できたので、なんかちょっとしたゲームクリア感があって嬉しかったです。*1

うふふ。

 

 

セイントセントーとは?

メソポ田宮文明さん(@mesopotamiyabun)というイラストレーターの方が描いている漫画。

薬師湯・萩の湯・寿湯の3湯限定で読めます。

今年の2月で1周年を迎えられたのですけども、浴室で気軽に読めるので私は好きです。

たまに薬師湯のヤクシガラスとか萩の湯とか、掲載してる銭湯にちなんだネタが出てきて思わずふふっと笑ってしまう。

意外とご高齢のマダムにも読まれていたり、キッズが漫画の前で止まってたりするのを見かけます。

 

 

ちなみに、私が銭湯に行き始めた時にいちばんはじめに行った銭湯は寿湯。

どちらかというと寿湯はメンズ向けの銭湯なんですが*2、ハード面は歴史を感じられる銭湯なのだけど、ソフト面は地域を良く考えてある+時代に合ったアップデートをしている銭湯でその差がすごく面白いな、と感じました。

アップデートしてるから、お客さんの中にもちらほら若い子やアジア系の観光客も見かけるし、常連さんも外からくるお客さんを拒絶はしてなくて、まあいっか、みたいな感じに見える。*3

それがちょっと楽しいな、と思ったのも、銭湯通いのきっかけの1つです。

 

 

そんなわけで、今回は"セイントセントー3銭湯"を紹介したいと思います。

ハード面や立地面はいろいろ違いがあるけど、なんかやっぱり根本の銭湯に対する哲学というか、それぞれのオーナーが考える”銭湯とは”みたいな定義が似てるのか、違いはたくさんあるけど”銭湯をコミュニケーションスペースと捉えているところ”が似てるんだよな、という風にに感じる。

 

 

 

薬師湯

3銭湯の中では1軒だけ少し離れた立地にあって*4、萩の湯・寿湯とはそんなに客層がかぶらない気がします。

墨田区向島という隅田川東京スカイツリーのすぐ近くという下町カルチャーの色濃いエリアに建っているビル型銭湯。

とうきょうスカイツリー駅*5から歩いて3分くらいのところにあります。

押上からだとまわってくるので10分くらいのようです。

 

 

薬師湯に入って感動したのは、サウナの温度。

通常、女湯のサウナって平均80度〜90度くらいに設定しているところが多いのですが*6、温度計見たらガチで100度。

刺激が好きな人はすごく好きだと思います。

水風呂はこの前は16度くらいなのですけど、半分外みたいな感じなので、今の時期は外気温が低めなので肌感覚では余計に冷たく感じるのかも。

地下からくみ上げた水がめっちゃ気持ちいい。

この100度ー15度くらいの組み合わせって、慣れない人は体に負担がかかるのでたぶんそんなに好きじゃないと思うんですけど、サウナ好きな人はこの温度好きでしょ?って感じの設定をしてくれる銭湯って貴重なので、このあたりからここのオーナー、銭湯とかサウナとかが好きなんだなあ、って思ったところ。

サウナ室にはTVがなくて、80sミュージック(懐メロ)がかかっているあたりも、わかってる感が....!

TVがないというのもそうなんですけど、下町に来るお客さんって、レトロ好きだよねっていう。

お客さんの年齢層が高いのもあるのかもしれません。

 

 

お風呂は薬湯!

100種類以上種類があって、毎日変わります。*7

壁画は、女湯は富士山ではなくヨーロッパのお城のタイル絵なあたりも他とは一線を画すスタイル。

ロビーも広々としていて、お風呂上がりにひと休憩、とかもできるスペースもばっちり!*8

エンターテイメント精神あふれる銭湯で、いつもいろいろなことをしているので3銭湯の中でもいちばん”たのしい”銭湯だと思います。

また行きたい....!

スカイツリー観光に合わせても良い。

ランステーションにもなっているようなので、今年は隅田川RUNもチャレンジしたい。

ほんといいなあ。

薬師湯のオーナーは長男の秀三さん。

 

yakushiyu.com

 

 

萩の湯

萩の湯についてはもうなんていうか銭湯クラスタの有名な人たちから普通の人たちがあらゆるところで語っているので、私が書かなくともよいかなとは思うのですけど、まあ書きます。

 

萩の湯は2017年の5月、鴬谷の根岸にリニューアルオープンした都内最大級のスーパー銭湯系の銭湯。

根岸は下町カルチャーを持ちつつ風流さも併せ持つミックスなところがおもしろいところで、とても粋な街です。

鴬谷というと駅前のホテルのネオン群を連想する方も多いかとは思いますが、実際にあるくと文化的な碑や建物も多く建っていて、上野桜木のすぐ裏手の位置するので結構印象は変わる気がします。

鴬谷園という予約の取りにくい焼肉屋さんも有名。(美味しかったです。)

鴬谷の駅から萩の湯まで歩いて行く途中には、笹乃雪という江戸時代から営業しているというお豆腐料理屋さんの建物も風情があって趣を感じさせます。

 

 

萩の湯はとにかくいつ行っても結構賑わっていて、たまに平日の寒い日の夜の空いてる日に当たるとゆっくり入れてラッキーだな、と思うくらい。 

お客さんは老若男女多種多様な人がいて、観光できてるとお思しきアジア系ファミリーに出くわしたり、毎日通ってる地元のマダムやときどき遊びに来る子供連れのお母さま、仕事終わりのOLや学生さんとほんとうにいろんな人がいます。

 

 

セイントセントー3銭湯の中では、私の住んでいるところからはここが1番近いので行く頻度ここが1番高いです。

鴬谷駅から徒歩5分、もしくは日暮里駅から徒歩10分。

どこ行くかすら考えたくないくらい消耗しているときは、大抵日暮里の斉藤湯かここ。

多いときは週3くらい行くので、ぼちぼち挨拶しない顔見知りは増えました。

お店のお姉さんとかからは認識されてる気がする。

 

 

萩の湯は銭湯を超えた銭湯という感じがするところで、ハードもソフトも最新型なのにカルチャーは銭湯、っていうところが人を惹きつけているのではないかなと思う。

中学とか高校の時の放課後の図書室とか生徒会室、あるいは大学の部室のような、出入り自由で気楽な空間。

サウナは90度、水風呂は18度前後でいちばん平均値のところを行くのも萩の湯らしい。

女湯には塩サウナもあります。

露天風呂で外気浴をしながらのんびりお風呂を楽しむのもオツですね。

今の時期は外気温が低いのでお風呂の温度は高め。

月に1度は鳴子温泉のお湯に変わるので、そのときに行くとまた全然違ってたのしい。

お風呂は炭酸泉、露天風呂、白湯、薬湯(これが熱湯)と多種類で、なかでも炭酸泉は広くてのびのび入れる。

ここに塩谷さん(@enyahonami)の銭湯図解がいくつか飾ってあって、次にどこの銭湯に行こうかなぁと考えるのも楽しい。

私の1番のお気に入りは青のタイルの敷き詰められた白湯。

タイルの濃いブルーが美しくて、ずーっと湯船に浸かって眺めていたいくらい。

 

 

お風呂からあがったら、2fへ。

ここのフロアはフロントのとなりの広々としたスペースが食堂みたいお食事処になっていて、生ビールもクラフトビールもそのほかアルコールもある。

お風呂あがりの生ビール、身体にしみる……!!!

私はおつまみに推すのはもつ煮。

ちょうどいい味でいつも食べちゃう。

ダーリンが飲み会で夜ご飯がいらない時は、ここでビールとラーメンとか、餃子、もつ煮、〆はどうしよっかな〜とおじさまみたいな1人セント酒をしていることも…。

ハンバーグ定食食べてみたいんだよな〜。

 

 

定期的にイベントを開催していたりして、とにかくホスピタリティがすごい。

あと、地味に毎月貼られる萩の湯だよりに出てくる陸上の話題がすきです。(←箱根駅伝ファン)

3銭湯の中ではいちばん万人受けする銭湯なんですけど、いたるところに”万人受けとはこういうこと“という考えを体現していているところが見え隠れしていてとても興味をひかれます。

 

萩の湯のオーナーは次男の雄三さん。

 

 

haginoyu.jp

 

 

www.sasanoyuki.com

 

 

 

寿湯

最後は上野(稲荷町)にある寿湯。

銀座線の稲荷町からなら徒歩3分、上野からなら区役所の方向へまっすぐ歩いて12分くらいかな。

寿湯のマークはきつねをかたどったものなのだけど、そうか、稲荷町だからきっとお稲荷様なのね。

 

ここの銭湯は、Twitterで比較的ヴォイスの大きいクラスタであるit系メンズのファンが多いからか、ネットで紹介をよく見かけます。

建物自体は昔ながらの趣のある銭湯なのですけど、まあ紹介したくなる気持ちはめっちゃわかる良い銭湯です。

特に男湯はめっちゃお風呂が充実していてほんとうらやましい…!

広々とした露天風呂とか2つある水風呂とか、上に上がるロッカーとか。

遊びごころ満載でいいな〜。

 

女湯は広さはないですが、薬湯、水風呂、露天風呂、サウナとほしいものがひととおり揃っていてなんとなく安心感がある。

サウナは90度、水風呂は18-20度といったところ。

薬湯はマッサージゾーンと普通に入るゾーンが分かれているのだけど、普通ゾーンの方は深くなってるところがあって、その深さが絶妙。

斎藤湯の熱湯も深くなっていて、壁のとこに肘ついて入るのが好きなのでこの深さは嬉しい。

露天風呂は萩の湯と同じく月1で鳴子温泉のお風呂になります。

去年はいろんなイベントをやってるなぁ、と思うくらいイベントしてたんじゃないかな。

氷入りの極寒風呂(水風呂)も入ってみたかったんだけど、混みそうだなぁと思って敬遠してしまった。

この前行った時はちょうどビームス×牛乳石鹸のコラボで洗面器が赤い牛乳石鹸のデザインになっていてかわいかったです。

 

寿湯は、個人的に3銭湯の中でいちばんエモい銭湯だと思う。

銭湯いいぞ、って記事を読んでいちばんはじめに行ったのは寿湯だったのでちょっと感慨深くて印象に残っていることもあるけど、佇まいがノスタルジックだからか、気持ちが揺らされる。

オーナーの熱さとか一生懸命さみたいなのがなんとなくわかるな、って感じる。

立地自体も気さくな下町だからか、寿湯はコミュニケーションの密度が濃い。

お客さんの地元のマダムもちゃきちゃきしている感じで、細かいところはあまり気にしない感じでである。

上野という場所柄、アジア系の観光客は多いし、なんとなく若い子の比率も高い。

番台にも外国人のアルバイトの子がいて(萩の湯にもいる)、多様性というのを実践してるなあと思う。

まあそのくらい柔軟じゃないとあのあたりではやっていけないのかもしれないが。

 

ちなみに寿湯と萩の湯は客層が結構かぶっていて、回遊している人も結構多い。

いつだったか、萩の湯が休みの日に寿湯行ったらめっちゃ混んでて、なんでだろ?って思ってたらマダム達が”今日鴬谷のとこ休みだからね〜。“と話しているのを耳にはさんので、たぶん毎度のことなんだろうな。

オーナーは三男の亮三さん。

 

 

www7.plala.or.jp

 

 

セイントセントー3銭湯では、どこもタオルのレンタルセットをやっているのだけど、それがどこでレンタルしても、ナイロンタオル、タオル、バスタオルで共通してるので、やっぱ共通点あるんだなぁとしみじみ思う。

50円〜70円くらいなので、手軽に行きたいときはとてもうれしいサービスです。

っていうか、アッパー70円はやばす…。

安いよ。

 

そして、この3銭湯はいずれも下町にあって、常連さんも観光客とか新しいお客さんとか来るのに慣れているので、”銭湯初めて!”なお客さんが来てもそんなにびっくりしないところは、慣れてるなぁ、って感じなので、ビギナーにおすすめです。

 

 

薬師湯のサウナ入りたい.....! 

 

 

*1:こっそり”セイントセントー3銭湯”と心のなかで名付けてます。

*2:男湯は拡張工事をしてめっちゃ広くなったらしい。女湯はスペースの関係上難しかったようです。 

*3:問題がおこっていないわけではないと思う。

*4:ご兄弟のご実家はこちらのようです。 って、この前萩の湯だよりに書いてあった。

*5:少し前まで業平橋という駅名でした。スカイツリーができて駅の名前が変わりました。

*6:男性よりも負担がかからないように設定されていることが多い。

*7:ちなみに私が行ったときは”岩下の新生姜湯”でした。お湯がピンク....!

*8:ビールもあるっぽい。気づかなかった!