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本当に私がやりたかったことは、仕事における心の落としどころだった気がする。
会社にいると、どうしても出世の競争とか、あいつは好きだの嫌いだのという悪口大会とか、女同士のマウンティングとか、そういうしょうもないことに巻き込まれる。
はじめは一生懸命仕事して、仕事した人生だったと最後に思いたい、と思って走っていた1年目。
人生間違ったと思って、プライベートの充実に走った2年目〜5年目。
あまりに毎日が監獄へ行くような気分で会社に行って、何かをする気力がなくなった6年目〜現在(7年目)。
会社にいることでちょっぴり社会とつながることができて、ちゃんと仕事をしている人だと周りにも思われて、カード会社の厄介な審査も大丈夫で、年金も保険もちゃんとしてて。
ーーーーでもそんなことはあまり大事じゃなかった。
毎日会社へ行っていたのはそのときそれしかできなかったから。
監獄、とまで呼んでいたのに逃げなかったのは逃げる勇気がなかったから。
まだ会社でやりたい面白そうな仕事があると、思い込みたかったから。
自分が成長してその職種に向かなくなったことから目をそらしたから。
会いたい人が、いたから。
他人から見下されるのが、嫌だから。
わたしは、今の、仕事をしたかったんじゃなかったのかもしれない。
ほんとうにしたかったことは、心の落としどころをきちんと見極めたかったみたい。
ああ、ちょっぴり。
すっきりした。
もうちょいアホになろう。よし。