サウナブーム、という言葉をきくようになってひさしい。
私がSNSのサウナクラスタまわりでうろうろしているときにはずっと言われている気がする。
いい、とも悪い、とも思わない。
ただ自分自身は利用者としてブームと呼ばれる状況が長く続き、できれば生活習慣として根付いていってほしい、と思っていた。
温浴自体は長い歴史を紐解くとずいぶん古くからある行為なので、何が残っていくかはわからないけど、行為自体は変化を続けながら残っていくのだろう。
岩盤浴も記憶が正しければ2000年代にブームがきて、はじめは街中のおしゃれスポットとして、その後スーパー銭湯や大衆向けの温浴施設に付帯する設備となって、今ではお風呂やサウナとワンセットになって全国のあちこちに展開していったので、新しく流行っているフィンランド式サウナもそんな感じで定着していくのかもしれない。
上の記事(2019年、コロナ前)の頃、すでにブームの兆候はあった。
というか、今振り返ればもうここはブームの渦中だったのかもしれないと思う。
熱狂していく期待感と、どういう風に展開していくのか楽しみなのと。
今より希望とかポジティブな空気感がなんとなくあった。
そんなふわふわした希望が広がって加速していく熱を、なんとか、緩やかな感じに伸びていってくれればいいなと最後の方は祈っていた。
もう祈るしかなかった。
この頃は、たぶんサウナブームは加速するだろう、というのはほとんどみんな確信を持っていたと思うけど、それでも力まかせに流れてこようとするものに対する抵抗みたいなものは端々にあった。
結局押し流されてしまっていてやっぱり無駄な抵抗だったかな、と思うけどそれでもひねくれものなので抵抗したかったし、抵抗したことはちゃんと書いておいてよかったな、とちょっとだけ思う。
たぶんこれは、渦中にいる人たちにすら全く予想できなかったことだと思う。
ブームというのはいつからのことをブームとなるのだろう。
デジタル大辞泉によると、次のように書いてある。
ブーム【boom】
わかるようでよくわからない。
需要が急増して供給が追い付かない状態になり*2、価格が高騰している状態をいうのであれば、まあ現状やっぱりそうなのだろう。
あの頃サウナについて熱く語っていた人たちを、最近あまり見かけなくなった。
それはさみしいことだな、と感じている。
その代わりよく見かけるようになったのは、
”人生で行っておくべきサウナ●●選”とか
”ここに行っておけばサウナがわかる●●選”とか....。
Youtubeやinstagramでサウナを検索すればそういうコンテンツをいくらでも見つけることができるし、podcastもサウナについて語る番組はずいぶんと増えた。
サウナを順位付けする雑誌やコンテンツが発生するたびに、いやいやそんな無粋なことをすべきでない、そういった行為は野暮だ、といった声があがっていた頃が懐かしい。
そういう記事が氾濫しすぎて、今や誰もそんなこと言わなくなってしまった気がする。
いつまで続くのかわからないけど、自分はもうああこれは終盤なのだな、というのをひしひしと感じていて。
空気ってこういう感じなのかな。
まあそういうものなのだろうな。
そんなことをいいつつ、自分はどこかの施設の片隅でやっぱりサウナに入っていると思うし、愛好家に戻って年をとってもそういう愛で方をしていきたい。
参考:
サウナブームは止まらない!進化する。営×サウナを徹底分析! | | プレジデントアカデミー