【Advent Calendar 2022】#15 池袋から1駅。都会のすぐ近くの街で、時の狭間に迷い込んではよもぎの香りに癒された

Day15、豊島区要町にあった山の湯温泉。

2022年5月15日閉店。

銭湯友達のホーム銭湯だった。

行ってみて、どうしてここが好きなのか、とても納得した。

 

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閉店になるときいて初めて足を運んだここ*1は、まるで世の中の時の流れから取り残されたように、お店の周辺だけ時が止まっていた。

住宅街に突如現れるこのお風呂屋さんは、ほんとうにむかしの番台スタイルのお風呂屋さんだった。

映画に出てくるおばあちゃんの家そのものの雰囲気だ。

まだこんな銭湯があったなんて…!

本当にすごい!

入口から男女分かれていて、高いところに番台があって。

若いお姉さんが番台に座っていて、荒川区の06の共通入浴券を渡して入る。

今日の薬湯はマスカット。

まんなかに浴槽のある関西式のスタイル。

壁には鈴栄堂の美しい九谷焼のタイル絵。

絵付けの色が鮮やかで、しばらくずっとこのタイル絵に見惚れていた。

 

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サウナはよもぎの香りのするミストサウナ。

清掃がよく行き届いていてほんとうに居心地がいい。

ミストサウナはいちばんサウナのなかで難しいと私は思っているのだけど、ここのミストサウナは佐世保のサウナサンのミストサウナみたいにピカピカだった。

その上、ちゃんと熱い。

時々水を流している音が聞こえてくるこのストーブは一体どういった仕組みなのかよくわからないけど。

何もない日に来たい、と言っていた理由がよくわかる。

 

脱衣所はソファが置いてあって(ふかふか)、ゆったり使える。

しかも広いのにどこもかしこも清掃が行き届いていて、つい長居してしまう。

カラカラと引き戸を開けると、トイレとコインランドリー。

引き戸、いいなぁ。

居心地が良すぎた。

 

 

失ってしまったのは、ほんとうにつらい。

いつか、しんみりせずにここの話をできる日がくるのだろうか。

 

 

今もときどき、ふらっと入りに行きたくなる。

 

 

 


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*1:豊島区は妙法湯、巣鴨湯、香取湯以外まだ未踏です