【Advent Calendar 2022】#3 例えるなら、生と死を行き来するような

Day3はサンマーメン繋がりで、相模健康センター。

2021年1月11日、惜しまれながら閉店。

 

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ここにたどり着いたのは、サンマーメンと熱いサウナの噂だった。

最近、相模のサウナが熱いらしい。

どこからともなくきこえてきた噂を頼りに、相鉄線さがみ野の駅を降りた。

駅から歩いて10分くらいの距離にあるのもよかった。

働いていたけど、どうにかぎりぎりに体調を調整しながらのそれで、気持ちも体力も余裕というものが1mmもなかった。

コロナ禍に拍車をかけられたけど、この直前くらい(つまり、相模に通い始めた頃)からは余裕がない、というよりは魂を削って仕事に行っていて、どうにか生活を成立させているような状態だった。

人生でなにを優先したらいいのかわからず、問題が次から次に勃発し、それをイライラしながら打ち返す。

そんな感じの日が続いていて、にっちもさっちもいかなかった。

状況は今もあんまり変わっていない。

生きるのは相変わらずただただつらい。

 

 

ただ熱いサウナに入っている間は、脳を休ませられた。

熱い。

ただただ熱く、焼かれるだけ。

脳裏に広がるのは、静謐。

サウナ室では、地元のマダムたちがおしゃべりをしているけど、それはもはや静かに流れるBGMとして機能していた。

生きるために、お手軽に肉体をぎりぎりのところに追い込んでくれるのがよかったのだ。

 

 

いつ行っても、雰囲気が好きだった。

わたしは神奈川の出身なので、浴室にいるマダムたちの雰囲気には覚えがあった。

おそらく、なんとなくだけど、浴室にはわりと県民性が反映されると思う。

マダムたちは、若い頃の祖母のワガママな雰囲気にすごく似ていて、BGMのおしゃべりを聴くたびに少しだけホッとした。

神奈川のマダムって感じがして、良くも悪くも”あー、ここは神奈川だ”と安心できた。

 

 

 

おふろあがりには、食堂のママがニコニコ注文を取ってくれる。

いつも決まって、生ビールと梅ごのみサワーとサンマーメンを食べた。*1

餡はアツアツ。

あっさりしてちょっとしょっぱいスープは大量に汗を流した後の身体に沁みて、食堂でがやがややってる近隣のムッシュー/マダムやこどもを連れたファミリーを眺めながら、今日もいいサウナだったな、と思うまでが相模のサウナだった。

今でもいちばん好きなサウナだ。

 

でもしばらく相模のサウナに置いてきていた魂は、今は東名厚木健康センターのサウナに置いてある。

相模が閉店して1年と少し経った頃、厚木のサウナに入っていて、確かにここには相模のサウナが引き継がれているな、とふと思ってこっちに持ってくることにしたのだ。

時々相模のサウナが恋しくなるけど、そこに入りに行きたくなったら厚木に行ってエッセンスを取り込みに行っている。

厚木に行った日は、相模のサウナに入った日と同じように、なんでかわからないけどよく眠れるのだ。

 

 

 

radiotalk.jp

 

 

 


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*1:時々広東麺も食べたと思う。