「キッチン」30周年によせて

はじめに

 

たまたまである。

 

iとしてのtwitterアカウントを開設してから、知り合いという知り合いに見られずに気楽に見られる&ひとりごとをつぶやけるので*1、思ったことを気ままにつぶやいている。

 

そんなとき、深夜2時に「あー、全然ねれないわー・・・」と思いながらtwitterをしていたら、こんなツイートを見つけた。

たぶん、フォローしている誰かのリツイートでTL上に流れてきたのだと思う。

 

 

 

私は引越しのための本の断捨離したあとでも、吉本ばなな村上春樹の本を何冊か手元に残すくらい結構なファンで、その中でもキッチンはなんども読み返す本の1冊。

1冊目の文庫本(角川版)はボロボロになるまで読んでいたら、湯船に落としてダメにしてしまったので改めて新潮社版を買いなおしたりしたことも。

 

そんなキッチンが30周年ということで、眠れない真夜中にぽちぽちiphoneでエピソードを書いて当該サイトに投稿したのですが、結構削って書いたのですが400字で収めるには飽き足らず、あまったエネルギーの解消のためにこのエントリーを書いてみました。

 

 

「キッチン」との出会い

キッチンとの出会いは中学生の頃の”朝読書”の時間。

通っていた中学では毎朝HR前に10分、英単語やら漢字やら古語やら数学の計算問題やらの小テストがあって、そのローテーションの中のひとつに朝読書の時間があったはず。

テスト用のノートを作って、間違ったところをやり直して(10回書くとか....)毎週提出しなければいけなかったような記憶があるけど、そういうのが得意じゃなかった私は学期末にまとめて出す式に勝手に変更していて(←こういうのが学習に向かう姿勢×ってなって、成績評価のダウンにつながる)、面倒くさいからバックれてると試験休みに呼び出されて提出するまで帰れないという記憶までが朝読書の思い出。

 

その、朝読書の時間に配られたプリントのひとつが「キッチン」だった。

多感な時期に、色々な種類の小説に触れさせるのが目的だったのだろう。(翌週はヘルマン・ヘッセの「車輪の下」だった。)

初めて読んだ時は、衝撃を受けた。

 

慣れ親しんだ少女漫画のような読みやすい文章。

主人公の、少し斜に構えた人生を生きる態度と感想。

深く記憶に残る”トンカツ”のくだり(今風に言うと”飯テロ”)。

知っているようで、鮮やかに脳内に描ける情景。

どことなく甘い、ノスタルジー。

 

それらはどれひとつとっても、絶賛思春期真っ只中で中2病を発症していた(たぶんしてたと思うけど、どことなく斜に構えてひねくれた感じはもっと前からだったから元々の性格かもしれない.....)私に、深くささった。

 

まさか、真面目に読まなければならない小説*2デニーズという固有名詞が登場するなんて!

それが小説として読んでいいなんて.....!

 

「キッチン」は私の小説という概念を鮮やかに塗り替えて、読書はもっと自由でいい、と思えるようになったとっかかりの1冊だった。

その後狂ったように”作家読み”を始めて、1人の作家を読み終わったら次の作家、そのまた次の作家という具合に興味がうつっていったので、編読傾向を心配されたような気もするけど、年齢を重ねるにつれて読む本の幅は広がり、読書の傾向も落ち着いていった。

 

 

キッチンの印象の変化

「キッチン」の小説を読んで、もうひとつよかったと思える変化があった。

キッチンという場所の印象が自分の中で変わったことだ。

 

元々、キッチン自体好きな場所ではなかった。

仕事から帰ってきて夜ごはんの用意をする母はだいたい疲れていて機嫌が悪いことが多い。

それに加えて一緒に住んでいる祖父母とキッチンを共有していたので、買っておいたものが冷蔵庫からなくなったり(誰かが勝手に食べるから)、作ったあとに作りっぱなしになっていて片付けなければ使えない状態になっていたりすることも結構あって、イライラしていたのだろう。*3

私ならキレてる.....。

クレイジーな祖母の家事スキルは壊滅的で、ごはんを作るのを手伝いに来るふりをして邪魔しにくるので母とは頻繁にこじれていて、とにかく、実家のキッチンという場所は私にとってめんどくさいことこのうえない魔窟であった。

 

 

親子ゲンカに巻き込まれるのはごめんだったので、長いこと遠巻きに見ているだけだった。

しかし母が調子を崩してからは、これは負担を減らさないと本当に倒れてしまうのでは?と少しは考えを改めて、夜ごはんの準備の手伝いに入るようになった。

はじめのうちは、祖母も一緒についてきて(←私も人のことを言えるほどではないけど、人のことを考えて動けないので動線上に立っていて本当に邪魔。)何もすることなく入り口で立って見張っていたが、1年くらいそれを続けてから、今度は父が早く帰ってきてキッチンに参戦するようになり、狭くなったからか祖母は入ってこなくなった。

 

 

それ以降、私にとってキッチンは料理をする場所でもあると同時に家族で気楽にごはんを作りながら雑談する場所になった。

本人が帰ってきてないときはこっそり父の愚痴を言ったり、「今日の祖父母」の話をしたり(←身内だからイラつくだけで、ひとごとだと思えば結構おもしろい人達なのである。)、学校の話や進路のこと、仕事のこと、就活のこと、結婚の報告.....。

だいじなことは全部キッチンで話した。

だからかどうかはわからないけど、今はキッチンという場所がわりと好きだし、そういう場があってよかったなと思っている。

今の家でも、キッチンはつくりながらなんでも話せる場になればいいなと思っていて、わりとそういう感じになっていると思う。

 

 

 

読まれることはないだろうと思って引用RTしたのですが、なんとご本人からお返事をいただきました♡

とても嬉しいです。

 

 

 

*1:現状、インターネットでの実名登録には個人的に懐疑的な感想を抱いているので、架空の私を”都内に住むアラサー専業主婦のi”という設定でblogとtwitterを運用している。アプリの性質上、facebookinstagramは実名およびそれに近いものとして運用しているが、毒を吐き出しがちなblog&twitterはいまのところ、オープンにする予定はない。両親とかに見つかったら好き勝手書けなくなるしな....。

*2:小学生の頃から平均的にみて本を読む方ではあったと思うけど、偉人の伝記とか世界の名作文学とか宮沢賢治とかシャーロックホームズとか(←多分これはコナンの影響)どちらかというとお堅い感じの読書しかしたことがなかったので、読書とはそういうもんだと思っていた。母親の「あなたの読書は読書じゃない。読書をしているというポーズをしているだけ。」というコメントも読書とは真面目にするものだという考えに拍車をかけた。

*3:同居していたのは母方の祖父母なので母から見れば実の両親だけど、これがまた笑っちゃうくらい仲が悪い。

新婚旅行の話④ 〜移動とお土産のお買い物とパリ散策〜

書き始めると長くなる最近のエントリー。

それがどうにも億劫で、しばらく読み専をしていました。

書きたくなってきたので、新婚旅行の話の続きを書こうと思います。

 

 

バルセロナ→パリ

早朝6時に起き出して、午前中の便でバルセロナからパリへ。

バルセロナ市内から空港まではAerobusで移動。(だいたい35分くらい?)

カタルーニャ広場が始発。

チケットはネットで買ってiphoneで乗車のバーコードを見せるだけでOK。

どうすればいいかよくわからなくても、iphoneだと運転手さんが使い方を知っているので、さくさく操作してくれます(笑)。

世界共通の機械は強い.....。

バスは綺麗で、wifi完備で快適。

AIR FRANCEでエル・プラット空港からシャルル・ド・ゴール空港へ。

エル・プラットもシャルル・ド・ゴールもガラス張りで太陽光がめっちゃ入ってくる現代建築でめっちゃオシャレな空港です。

わかりにくいこともあまりなかったです。

シャルル・ド・ゴールからパリ市内へは再びバスで移動。

今度は真昼間だったのでバスで移動したのですが、市内に入ってから悪名高い渋滞につかまりOperaまで結構時間がかかりました....。

ちなみにこのバス、北側(18区とか19区)からパリに入ったのですが、バスの中から見ていても治安の悪さが一目瞭然で結構怖かったです。*1

日本だとまずここまで治安の悪い空気って見かけることがないので、外国だわ....と体感しました。

 

 

ホテルはOperaに近いエリアに予約。

内装がどことなくパリっぽくてかわいい。

真っ白で重いドアがヨーロッパ建築っぽい。

チェックインをしたあと、荷物を置いてひと休憩。

オペラからホテルの最寄りの駅までのメトロが怖かったです。

昼間の1、2駅の移動でしたが、大きな荷物持って慣れないメトロに乗るアジア人は完全にカモっぽい感じ....!

運良くスリには合わなかったけど、空港〜パリ市内のタクシーは一律料金なので予算に余裕があればタクシー移動がいいと思う。。。。。

 

Le Mathurin Hotel & Spa Paris **** | OFFICIAL SITE | Best Rate Guarantee!

 

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お土産のお買い物とパリ散策

ひと休憩したあと、パラパラ小雨が降ったり止んだりのお天気だったので、街中散策とお土産のお買い物に出掛ける。

頼まれていた紅茶のお店にメトロに乗ってお買い物しに行ってから、オペラに戻ってきて有名なGaleries Lafayetteへ。

さすが本店なだけあって、内装がゴージャス!

美しさに思わず感嘆のため息が漏れてしまいます.....。

パリの百貨店やスーパーは警備員さんが入り口やお店の中にいて、手荷物確認があります。

はじめはフランス語で言われるので何を言ってるのかさっぱりわからなくて、しばし拙い英語&ボディランゲージでやりとりしたあと、バッグの中身を見せてくれ、という話のようだったので見せたらさくっとOKでした。*2

たぶんテロ対策なのだと思います。

スーパーマーケットのMONOPRIXでも同じやりとりをしたので、大型の店舗はだいたいみんなやっているのでは?たぶん....

後日訪れたルーブルやオルセーの美術館でも同じだったので、結構パリも観光客多くて大変だよね、と思いました。

 

 

 

Galeries Lafayette↓

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お土産を集めた売り場もあって、チョコレートとかお菓子とかパリっぽい雑貨(エッフェル塔型の容器に入った塩とか)とか色々お買い物しちゃいました♡

 

 

滞在中はメトロで主に移動していたのですが、慣れるまでやばい。

事前にパリに旅行に行ったことある友人達から話をきいていたのですが、みんなが一様に言うのは、スリがやばい

っていうか、怖い。

バルセロナのメトロにもスリはいるのはいるのですが、パリはマジでやばい。

何度か「あ、目をつけられたな...」というのがあって、ものすごく気を張って乗りました。

(しばらくこちらを観察していてから、2駅くらいで降りていったので、おそらく....。)

いや、これ、こんな生活してたら痩せるわ....!

っていうレベル。

日本人観光客は相当被害にあっているようで、メトロの車内では日本語の注意喚起アナウンスが流れていました。

メトロに乗る時はバッグを手元(前)側に荷物を持って、手で押さえておくと、気休めにはなりそう。

周りの白人観光客を観察してると、心得ているのかみんなちゃんとそうやってるんですよね。

事前にyoutubeとかでスリの手口の動画が上がっていたので見たのですが、いや、やばいよね。

「やばい」ばっかり書いていて、それ以外の語彙がないのかと思われそうですが、なにはともあれやばいです。

 

 

パリに滞在して特に感じたのが、本当に格差社会なんだな、っていうこと。

東京もひどいと思うことは多いけれど、表面で見えてる部分に関してはレベルが違う。

あと、ちょっと気を抜いていると(抜かなくても)、カジュアルに物乞いが寄ってきます。

メトロの切符売り場でお釣りをくれと言われたり*3、なんちゃらの寄付を募っているから署名をくれと言われたり.....。*4

見た目が少年・少女だったりするので、油断してると結構ひっかかる....。

いや、それにしても、カジュアルすぎない?

そんな感じで、到着早々パリの洗礼を受けました。

大きなトラブルはなかったですが、実はこの後も細々としたトラブルは発生します.....。

トラブルすら楽しかったけど!

 

 

あ。

ヨーロッパに旅行するときには、クレジットカードのPINコードを必ず設定していった方がいいです。

バルセロナでは設定しててもしてなくても使えることが多かったのですが、パリはほぼPINコード設定してないと役に立ちませんでした。

えぇ、ダーリンの話です......。(←PIN設定してなくて、パリでのお買い物は私のカードで決済しました。メトロの切符買うのに使えないのとかは結構イタイですよね...。)

何枚かカード持って行って良かった。。

ヨーロッパはほぼほぼVISA or Masterが主流で、JCB/AMEX は使えるところと使えないところがあるかな、って感じです。

 

 

このあと、MONOPRIXで水とかの翌朝の朝ごはんのパンとかをお買い物してから(

←翌朝は7:00にパリのツアー会社に集合して、ロワール地方の古城めぐりに行く予定だったので。)、ホテルの近くのブラッスリーで夜ご飯を食べました。

カモのコンフィ美味しかった。

日本語メニューも置いてあったので、内容がよくわかって良かったです。

 

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最近よくいわれていますが、パリの街を歩いていると本当にヨーロッパか?と思うくらい多種多様な人種の人がいて、NYやLAよりよっぽど人種のるつぼだな、と思いました。

直前にバルセロナを観光していたせいもあるのでしょうが(こちらはかなり白人が多いです。)、それにしても本当にいろいろな人がいる。

メトロをRERを使って動く観光客は白人が多くて、たまに日本人(主に女の子)グループ、韓国人や台湾人の女の子を見かけます。

シャンゼリゼ通りのヴィトンの前では、スーパー富裕層のチャイナ系の若いファミリーを結構見かけました。

あとは、いわゆる”ルーブル美術館”や”エッフェル塔””凱旋門”といったThe Parisといった定番の観光地にはおそらくチャイニーズのグループ観光客がめちゃくちゃ多くて、ああ、どこに行っても本当景気がいいんだな、と思ってました。

すごいな、チャイナパワーと購買力!

ひと昔前は、きっと日本人の農協ツアー的なやつって同じように見られてたんだろうなぁ....。

 

 

次回はロワール地方の古城巡りのことを書こうと思います。

 

 

飛行機からうまく撮れたパリの街(凱旋門シャンゼリゼ通りとセーヌ川)↓

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*1:18区〜20区はパリの中でも危険区域と言われています。

*2:ちなみに、よくパリでは「フランス語で話さないと通じない(いわゆるいけず)。」と言われますが、パリジャンもパリジェンヌも親切な人は多くて、道で困っていたりすると丁寧に英語で教えてくれることがほとんどでした。「Speak French!」と言われる場面もありましたがそんなにたくさんはなかったです。言われたときは内心「英語やん....」とダーリンと2人で突っ込んでしまった。

*3:現金出すのは危険だなと感じて基本クレジットカード決済にしてましたが。

*4:バルセロナのマーケットではご飯おごってくれだった。

【お知らせ】「ナースときどき女子」さんで紹介されました。

年が明けて結構な時間が経ちました。

ぼちぼちブログも書こうかなぁ....と思いつつ、なかなかPCをたちあげる気にならず、時間がかかりました。

読むのはもっぱらiphoneアプリなのですが、書くのはどうもiphoneでは書く気にならず....

わりと古いタイプの人間なので、キーボードをカチカチしたかったりします。

 

 

昨年の年末、「ナースときどき女子」の運営の方からご連絡をいただきまして、さっぽろ雪まつりのエントリーを紹介していただきましたのでご紹介です。

 

 

すっかり遅くなってしまって、いまさら感満載なのですが......(すみません)。

 

 

kango-oshigoto.jp

 

 

 

昨年ひさしぶりにさっぽろまで雪まつりを見に行ってきたのですが、これまたなかなかエントリーにする気力がなく、6月くらいに書いたやつ....。

いつ頃・いくらくらいで予約できるか、みたいな話を書きました。

さっぽろ雪まつりは、日本人の観光客:海外の観光客=6:4くらいの比率で結構インターナショナルな感じになっていたので驚きました。

8年前はもうちょっと野暮ったいというか地域イベントっぽいイベントだったと思うのですが、結構インターナショナルで面白い。

冬の札幌で飲むサッポロクラシックは美味しかったです♡

 

 

他にも、北海道のおでかけスポットが盛りだくさんに紹介されてます。

紹介記事読んで、はじめてルスツリゾートウェスティンになったって知った。

いつ買収されたんだろう.....。

あ。

ルスツはウェスティンになる前に行ったことあるけど、すごい楽しいスキーリゾートです。

今ならポイント貯まるなぁ......。

 

 

最近はニセコがとてもインターナショナルに人気のリゾートだと耳にしたのですが、プリンスホテルからヒルトンになったんですね。*1

ニセコは日本にしてはスーパー広いスキーリゾートで山の上で繋がっていていくつかのスキー場に下りれるのですが、一本間違えると大変です。

登って下りれるコースと天気ならいいんですが。

まあでもあれだけ広かったら楽しいよなぁ....。

 

 

スキーリゾートといえば、他にも山形の蔵王温泉や、岩手の安比高原*2や雫石スキー場*3あたりが私はオススメです。

英語は(おそらく)そんなに通じず、いずれも場所が不便すぎてなかなか集客厳しいのかなぁと思うのですが、いずれも雪質は上質なパウダースノーな上に、滑っている人はスキーもボードも上手な人が多いのでとても居心地のいいスキー場です。

遠いけど.....!*4

 

www.zao-spa.or.jp

 

www.appi.co.jp

 

www.princehotels.co.jp

 

 

関東近郊だと、ぶっちぎりで万座温泉を推します。

今年のJR東日本のSKISKIのポスターは”わたしをスキーに連れてって”の原田知世さんなのですが、よく駅でポスターを見かけます。*5

ただ、車で行くと軽油は凍るので注意が必要ですが....。

 

www.princehotels.co.jp

 

 

紹介された記事のことをお知らせしようと思ったら、雪つながりで色々書いてしまった......。

そろそろスキーも行きたいなぁ....。*6

 

私をスキーに連れてって [DVD]

私をスキーに連れてって [DVD]

 

 

 

 

 

*1:10年前くらいの話でした。

*2:元々はリクルートが開発したはず...。

*3:プリンスホテルGは1990後半〜2000年代にかけて結構スキーリゾートを売却していたと記憶しているのですが、しぶとく?生き残っているみたいです。

*4:オススメの交通機関は新幹線&最寄りターミナル駅からバスです。

*5:ちなみに”私をスキーに連れてって”のロケ地は志賀高原スキー場万座温泉スキー場です。

*6:元々、一人スキー旅するくらい好きなのです。最近は寒いの全然ダメですが。

「はいからさんが通る」展に行ってきた。

先日読者登録しているお二方のブログで、現在弥生美術館で開催中の「はいからさんが通る」展の話のエントリーを見かけてから、ずーっと「あー、これ、行きたいなぁ...!」と思っていたのだけど、なかなか行けずいたのですが、ようやく行ってこれました。

 

はいからさんが通る」展 ~大正♡乙女らいふ×大和和紀ワールド!~

弥生美術館・竹久夢二美術館

 

cenecio.hatenablog.com

 

www.yokobentaro.com

 

 

以下、展示を見て思ったことがあったのでいろいろ書いてみたいと思います。

 

展示について

かなり気合の入った展示ですごく良かったです!

この展示では、「はいからさんが通る」の重要なシーンの原画をストーリー展開に沿って展示されているのですが、美術館だというのに爆笑しそうになってちょっと困りました。

正統派少女漫画なんだけど、かなりギャグが多くてコミカルなので、漫画だと読んでいてついげらげら笑って、シリアスに戻って、きゅんとなって泣く、みたいな。

また読み返そうかなぁ....。

 

 

展示自体は、「はいからさんが通る」のみではなく、大和和紀先生のほかの作品もいくつか飾られてました。

わたしはが読んだことがあるのは代表的な3、4作品(「はいからさんが通る」「あさきゆめみし」「ヨコハマ物語」「イシュタルの娘〜小野於通伝〜」)なのですが、それらの作品も結構展示されていたので、見応えがありました。

大和和紀先生の絵って繊細で綺麗でthe 正統派少女漫画なので見ていてうっとりしちゃいます。

なかでも「あさきゆめみし」は学校の図書室に置いてあって、当時は図書室に居着いていたこともあり、かなりしっかり読んだ記憶があります。*1

字数が多いので漫画というより小説に近い感じの読み進み具合になるのですが、源氏物語をかなり忠実に描いているのであらすじのみならず内容を理解するのにとても役立ちました。

まあ、読んだ感想は光源氏クソ男だなってことと、出てくる女性の中では朧月夜が好きだなってことと、源氏物語って単なるエロ本じゃん!ってことだけでしたが。*2

 

 

 

あさきゆめみし 漫画文庫 全7巻 完結セット (講談社漫画文庫)

あさきゆめみし 漫画文庫 全7巻 完結セット (講談社漫画文庫)

 

 

 

1920s

ところで、この「はいからさんが通る」の舞台は日本でいう大正時代〜昭和初期(おそらくWWⅠ後の1916〜1925くらいの時期)にあたります。

この時代は、ちょうどアメリカでいうジャズ・エイジと少しずれるくらいのところで、第一次世界大戦敗戦国を除いた欧米諸国では短い期間に文化や芸術が花開いた時代として有名です。

パリではココ・シャネルがそれまでのオートクチュールを一掃し、ジャージー素材のスーツやイミテーションのパールをはじめとするフラッパールックが流行り、パリのサロンにはピカソやダリといった新進気鋭の芸術家が集まって現代アートの基礎的な部分が培われていき、NYではカウンターカルチャーとしてジャズが流行った非常に享楽的な時代なのですが、同時に女性の社会参加が活発になり、各国で参政権を得た時代でもあり、女性史を学ぶにあたっては必須な時代となっています。*3

はいからさんが通る」でも、先進的な考え方を持つ環が平塚らいてうの考え方に共感し、傾倒している描写が見てとれます。

 

 

1920sは、現代に続くモダンアートを始め、ファッションや、カルチャーの基礎が出来上がった時代です。

ファッション史なんかだと特に顕著だと思うんですが、1920sに現代の女性服の基礎が出来上がり、1950s以降の流行は今でもELLEやVOGUEでは特集されるくらい。

50s以降に出てきたブリジット・バルドージェーン・バーキンカトリーヌ・ドヌーヴやツイッギーのスタイルなんかはこの頃のファッションをベースにして出てきて、今なお永遠のスタイルアイコンですよね♡

ジャズエイジ時代のNYの空気感は、フィッツジェラルドの小説「グレート・ギャツビー」によくあらわれていると言われますが、当時のスピード感とド派手でバブリーで享楽的な感じと、同時に感じる空しさや孤独は現代に通じる感覚があると思います。

最近では、「グレート・ギャツビー」が村上春樹氏によって翻訳本が出版されたり、バズ・ラーマン監督によって何度目かの映画化をされていて、再評価をされているのかなと感じます。

特に映画は、レオナルド・ディカプリオが主演で、キャリー・マリガンがヒロインなのですが、すごい可愛かったのでよかったらぜひ♡

映画に使われているTiffanyの宝石やプラダミュウミュウの衣装もとても見応えがあります!

 


映画『華麗なるギャツビー』予告編1【HD】 2013年6月14日公開

 

 

この後、ウォール街の株価の大暴落を原因とした世界恐慌〜WWⅡへと一気に突入していく暗黒時代が到来することを考えると、つかの間の華やかな時代ともとれるので、歴史をといていくととても興味深い感じがします。

 

 

女学校のこと

はいからさんが通る」展でも、当時の女学生たちの生活のバックグラウンドがわかるような展示がいくつもなされていました。

この時代の少し前くらいからいわゆる女学校(今で言う中学校〜短大くらいまでの中等教育・高等教育を行う学校)が設立されて、それらの学校は今もかなり伝統ある学校として残っており、「はいからさんが通る」の跡無女学園のモデルは跡見学園だと言われてます。

私が通った学校も展示にはありませんでしたが割と古い学校で、我が校の歴史から始まり、女子教育とは云々....というような話も在学中はよく耳にしました。*4

いわゆるお裁縫などをはじめとした家政学校を起点とした学校でもミッションスクールでもなかったのですが、当時はそれなりにお裁縫などの家政科目も今よりは重要視されていたようです。

他にも、授業の合間の小話で当時の遠足の話とか授業風景の話とかを聞く機会があったのですが、その中でもぶっとんでるなーと印象に残っている話は、授業参観にいろんなところの男性たちが花嫁候補を探しに来たり、あるいは婚約者の様子を見に来たりするという話。

まあ時代もそういう時代だったんでしょうが、男尊女卑もなんのその、っていうか、そういうのをきくと、なんかすごい生々しいわ....、と中学生ながらに思った記憶があります(笑)

いや、時代ってすごいですよね。

私はそんなにフェミニストではないですが、現代に生きていても女性って生きづらいなと思うこともあるけど、当時と比べるとだいぶ進歩したようにも思います。

 

 

いろいろ考えさせられる展示でしたが、学校のことを思い出したり、とても実のある展示でした。

 

 

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展示はちょうど入れ替わったばかりで、青江冬星さんでした♡

はいからさんが通るにでてくる男性陣の中ではいちばん好きなメンズです。

忍さんもイケメンでかっこいいんだけどなぁ〜。

 

 

 

書きたいことかいたらやっぱり長くなってしまった....。

新婚旅行〜ロワール地方の古城巡り編〜、新婚旅行〜パリ編〜もまだ書いていないというのに....。

次回くらいにはかけるだろうか.....

 

 

 

 

 

*1:学生時代はそういえばよく面倒になると図書室と生徒会室に逃げ込んでました(笑)

*2:もちろん、今では文学的な観点から見て傑作だということは理解しています。

*3:日本で女性に参政権が得られるようになるのは戦後まで待たなければならないのですが。

*4:通っている当時は何言ってんだが...と斜に構えてきいていたのですが、今考えたらそういう話をたくさん聞けたのは今になるといい経験だったと思います。

新婚旅行の話③ 〜バルセロナ観光〜

カタルーニャ州のニュースが連日のようにニュースで入ってきていて、心配しながら見ている最近。

つい1ヶ月ほど前にバルセロナに行って、とても素敵な街だったので、先行きが心配です。*1

 

どなたかが「バルセロナの人は日本人の片言の英語でもちゃんと聞いてくれて、かなり親切に英語でいろいろ説明してくれる。」といったようなことをおっしゃっていたのですが、実際行ってみると本当にそういう感じで、あやしげな英語しか話せないアジア人に対してもかなり親切に英語で説明してくれる人が多かったです。

街中は観光客であふれている感じですが、そもそもアジア系は少なく、ほとんど見かけなかったように思います。*2

 

 

1日目は、前日am1:00にホテルに着いたため、お昼ごろからの動き出し。

サクラダファミリアを見る以外はバルセロナ観光の予定は特に決めていなかったので、午前中に予定を練ることに。

観光についていろいろネットで検索してみたところ(ヨーロッパに来る前にやっとけよ、って話ですが。)、どうやらサクラダファミリアはネットでチケットを買うことができるようで、余裕を持って2日目の午後に設定。(チケットあってよかった....!)

ダーリンが夜のカサ・ミラに行ってみたいというので、ネットで検索したところ、これもネットで予約&決済可能だったので夜の20:00スタートの英語ツアーを予約。*3

バルセロナの観光地(と空港と市内を結ぶエアロバスの乗車券)は結構どこもネットでチケットが買えるのでとっても便利!*4

どこの観光地もネットで予約してカードで決済したら、当日iphoneにDLしたPDFを見せればOKで、そんなに並ばずに入れるし、かなり快適でした。

逆に言うとネット使えないとかなり辛いかもしれない....。

VISAorMasterのPINコード設定されているカードさえ忘れなければ、現金を使うのってタクシーくらいしかなくてほんと便利。

カード社会すごい。

あと、そこそこ観光地同士はコンパクトな距離感の中にぎゅっと詰まっているので、結構あちこち歩いて移動できます。

レンタサイクルとかもやってたし。

地下鉄もあるので、乗れるようになると普通に移動はラクでした。

 

 

そんなこんなで、実際の旅程はこんな感じ。

1日目:ボケリア、ランブラス通り&カタルーニャ広場の散策、カルフールでお買い物、ジェラートとマカロンのお店でお茶(コーヒーがすごく美味しくて、テイクアウトもできたので滞在中3回くらい行きました....笑。ホテルからすぐだったから....。)、カサ・ミラ

Amorino (バルセロナ) の口コミ119件 - トリップアドバイザー (たぶん、ここ)

夜ご飯はゆっくり食べている暇がなかったので(23:00くらいまでカサ・ミラにいたので)、サブウェイのサンドイッチ&カルフールで調達したビール、チーズ、生ハムでした(笑)

観光で忙しい.....!

 

2日目:カタルーニャ音楽堂、サクラダファミリア、モンジュイック城、ホテルのレストランでディナー(パエジャが美味しい♡)

 

3日目:朝から空港へ。エールフランスでパリへ移動。

 

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左上から時計回りに、

カサ・ミラ(明るいけど19:00とかのはず。)

サクラダファミリア外観

サクラダファミリア内のステンドグラス

ランブラス通りのミロの絵(街中に唐突に出現するのがヨーロッパっぽい。)

 

 

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左から時計回りに、

ボケリアのグミ?屋さん(めっちゃインスタ映えしそう!と思って思わず撮ってみた)

ボケリアの外から(斜め前のお店で吊るされてるのは生ハム!)

街中に現れるダリの絵(旧ダリ美術館。現在は閉鎖されています。ガイドブック見て行ったのに、それらしき入り口がなかったのでネットで調べたら 閉 鎖 の2文字。ちょっと!地球の歩き方!!!!と突っ込んだけど、こういうのは序の口レベル。)

カタルーニャ広場から見える建物(なんの建物なんだろう?と思って思わず。)

 

 

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左から時計回りに、

(上)メインストリートのグラシア通り(カサ・ミラのちょうど前のところ)

(下)ホテルのレストランで食べたパエジャ♡(夜は疲れ果ててディナーのレストラン探すのを諦めてホテルのレストランで食べたんだけどすごく美味しかった!ワインも。)

ランブラス通り

モンジュイック城(城というか城跡。優雅なやつじゃなくて完全なる要塞でした。地中海の青がほんと綺麗。入場料は無料でした。)

 

 

今回の旅行はほとんどすべてのところでお天気に恵まれたので、とても過ごしやすかったです。

もともと6月or9月が観光するのに良いと聞いていたのだけど、ほんとにすごくよかった!

温度は26度くらいまであがるけど、空気が乾燥していて地中海気候なのでとても過ごし易いです。

昔、夏にアメリカのロサンゼルスに行ったことがあるのですが、その時と似た様な気候でした。

水分だけガンガン失われるので、水の確保大事です。

キオスクっぽいところで買うと観光客価格になるので、私たちはカルフールで調達してました。

カルフール(ヨーロッパで展開しているフランス企業。イトーヨーカドー的なスーパーです。)は広くてお買い物するのがめちゃくちゃ楽しかった....(笑)!

 

 

最近わりとよくやりがちなんですが、リップ(口紅)を忘れて、現地調達したんですが、それがすごく良かった!*5

日本未入荷のブランドでINGLOTというブランドなんですが、ビューティアドバイザーがすっごい美人のニューハーフのお姉さんで、めちゃくちゃセンスよくてついうっかり買っちゃった。

マットな質感だけどとっても使いやすいです♡

 

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ベースのリップクリームはカルフールで調達。

 

パリに移動する時に、エル・プラット空港の免税でお土産いっぱい買いました。

ワイン(スーパーさっぱりの赤ワインで美味しかった。さすが美食のエリアだけあって期待に応えてくれる!!)とかチョコレートとか。

お土産買ってる時間って、全然とれない....!

 

 

参考:

Sagrada Familia Barcelona | Comprar Entradas (Basic ticketで入ったので15ユーロ)

Buy tickets - La Pedrera (英語のナイトツアー34ユーロ)

Concerts de música clàssica i coral | Palau de la Música (英語のガイドツアー18ユーロ)

 

 

*1:カタルーニャマドリードの歴史については少しだけスペイン語の授業で習ったので、複雑な関係であるということは認識していたのですが、実際にバルセロナの街を歩いてみるとカタルーニャの独立旗を街のあちこちで見かけたので、思ったよりもゴタゴタしてるな、と感じました。現在は、より大変なことになっているようなので、うまい落しどころをつけられたらいいなぁと思ってはいるのですが.....。双方、意固地になっているのか強引なのか、なかなか難しそうですね。

*2:サクラダファミリアやカタルーニャ音楽堂などの有名観光地に行くと結構いますが、アジア系の観光客の多くは日本人でした。現地の観光業の人もアジア系≒日本人の認識っぽかった。

*3:確かスペイン語と英語とカタルーニャ語のツアーだったと思う。

*4:しかも同じようなシステムなので1つ使ったら大体全部使える。

*5:メイク道具を持って歩くのがめんどくさいので、最近はほぼリップをバッグに入れて持ちあるくことが多いんだけど、多分そのせい....。

新婚旅行の話② 〜出発からバルセロナ到着まで〜

ヨーロッパに行ってみたい。

そんなとてもぼんやりした思いを抱いて10年以上。

確固たる意志を持っていれば、もっと早い段階の若い時期に実現したと思うけど、そこまで思いが強かったわけでもなかった私。

元々海外への興味は早くから持っていた方だとは思うけど、持ち前のぼんやり感と腰の重さも相まって、遊びに行くまでに結構な時間がかかりました。

 

 

遠足の前日みたいなワクワク感と、準備と計画のめんどくささとを抱えて迎えた当日。

1ヶ月前の8月にはバルセロナでテロがあったり、不安定な東アジアの国際情勢のこともあって計画の段階で何度か迷いはあったのだけど、えいやっと出発。

飛行機のチェックインは出発30時間前からネットチェックインが可能だったので、前日の夜に手続き済。

スーツケースは空港に宅急便で送付済みなので当日カウンターで受け取るだけ。

成田までのスカイライナーの座席も指定済み。

 

よし、遊びに行くぞ!

 

と思って、目覚めた早朝に手元に届いたFB Messengerの1通の通知。

相手方はKLM。

書かれていた内容は、”成田→アムステルダム行きは、機材遅延により、出発時刻が1.5時間遅れます”という内容。

 

うぉい.....!まじか!!!!

 

早朝で寝ぼけていた頭も一瞬で覚めました(笑)

アムステルダムからトランジット予定の飛行機あるんだけど、どうするよっ!?

私、トランジット初めてなんですけど!?

パニックになっている私をよそに、ダーリンはのんびり構えている。

 

「まー、とりあえず空港に行ったらなるようになるべ。」

”えーーーーーっ!!!!”というツッコミは置いておいて、まあそれもそうだなと思い直して一路成田へ。

スカイライナーに乗って一息ついた頃、車内のあちこちでスマホ音が鳴る。

なんだろう?と思ってダーリンのiphoneを覗き込むと、原因はJアラート

 

えっ、まさかの北朝鮮のミサイルですか?

ヨーロッパ航路って、北側のロシアの上のところ通るんじゃないの??

ほんとこわい。

 

と思うことはいっぱいあって、アムステルダムに到着するまでは正直かなり緊張しました。*1

 

 

なにはともあれ、成田に着いてからスーツケースとレンタルwifiのピックアップ、それにユーロの両替を済ませてからチェックインカウンターへ並ぶことに。

アムステルダム便はかなりトランジット予定のお客さんが多く、カウンターの列はなかなか進まない.....。*2

ようやく自分達の番になって、パスポートと予約番号を印刷したものを差し出す。

カウンターのお姉さんは端末を叩いて色々確認したあとに一言。

「あー。アムスからの便、間に合わないかも。ちょっと待ってくださいねー。」 

再度、どこかへ連絡したり、確認したあと、

「微妙なんですよね。今確認したところ、ぎりぎり間に合わないこともないけど、時間が短いからlost baggageになる可能性が結構あります

アムスからバルセロナの振替可能な便を探してみたんですけど、あいにく1本で行ける便は満席なんです。

現状できる一番いい方法は、トランジットが増えるんですけど、ルフトハンザ便に予約を振り替えて、

1)成田→アムス、2)アムス→フランクフルト、3)フランクフルト→バルセロナ

の経路で行くと、それぞれ余裕持ってバルセロナまで行けるんですけど.....。」

とのこと。

まさかのオランダ&ドイツ経由.....ww

 

「どうする?」「でも別の便って振替られないんだよね?」とダーリンと話つつ、再度カウンターのお姉さんと話す。

「振替たら、アムスから1本では行けないってことですよね?」

『そうなりますね。』

「ギリギリ、今の予約のままでもできないことはないんですよね?」

『まあ、不可能ではないですが.....。バルセロナに着いてから荷物でてこないってこともありえますよ?』

「・・・・。」(おどしですか.....?)

『できないことはないんですが、私だったらこの状態ならルフトハンザ便で行きます。』

 

こんなやりとりをしたあと*3、言ってもしょうがないのでルフトハンザに振り替える旨を伝える。

すると、

「今、ここのカウンターではアムステルダムまでのチケットしか発券できないので*4、アムスに着いたら、スーツケースをピックアップして、ルフトハンザのカウンターに行ってチェックインしてください。可能であれば、ネットでチェックインした方が早いです。」

と教えてくれた。

トランジットの時の手順がよくわかっていなかったので、日本語で確認出来る今のうちに色々確認する。

通常だと、荷物は成田で預けたらバルセロナまでピックアップしないでOKのようだが、アムスで荷物をピックアップするという。

 

Meaning what??

 

荷物ピックアップするってことは、中でそのまま乗り換えできないってこと??

→その通り。

”荷物をピックアップしてルフトハンザのチェックインカウンターへ行く”というのは、アムステルダムで1度入国審査を受けて荷物をピックアップし、到着ゲートから出たあとに、出発階にあるルフトハンザのチェックインカウンターへ行き、チェックイン手続きをしてフランクフルト行きの便に乗るということだった。

複雑すぎるよ......。

 

ようやく、手順を理解したダーリンと私は、荷物を預けてアムステルダムまでの航空券を発券してもらい、出発ゲートへ。

持ち込みの手荷物の中には、100均で買った「アイマスクと耳栓」「本」「ガイドブック」「iphoneとその充電のための尻尾(線みたいなやつ)」「持ち運び用スリッパ」「(ダーリンの)コンタクト液」「ことりっぷ スペイン語」を詰め込んだのだけど、スリッパとアイマスクと耳栓は思った以上に機内で役立ったのでよかったです。

余談ですが、ことりっぷスペイン語とことりっぷフランス語は今回の旅ではあまり使いませんでした。

でもあるに越したことはないです。

 

どうやら、この時はtweetするくらいにはパニックだった模様。

 

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出発前の成田第一ターミナル。

 

 

無事に成田で出国してからいの一番にしたことは、バルセロナのホテルにメールを打つこと。

兎にも角にも、無事に着けるか不安と期待と半々ではあるけども、予定より5時間くらい到着が遅れることを書いて送信。

比較的すぐに返信が戻ってきて、OKの返事がホテルから戻ってきたことを確認してから免税店を軽く覗いてみるものの、特に欲しいものもなかったので、出発までのんびりお茶でも飲むことに。

ルフトハンザ便のネットチェックインも試みたものの、できなかったのでもうしょうがないな、と思うことにして諦めることに。

現地に着いてから考えよう....!

 

 

全ての便を今回はエコノミーで取ったのですが、KLMはすごく快適でした。

エールフランスもルフトハンザもいたって普通で良かったんですけど、KLMは快適。

何が違うんだろ〜?

CAさんたちが結構ラフだから、というのもあるかも。

いや、結構テキトーでした。

日系エアだったらまずないな、と思って見てたですが、例えば機内食

配る時は2つの通路を同時に行くじゃないですか。3、4、3の座席のときって。

で、チキンが切れてフィッシュしかなくなっちゃったけど、お客さんがチキンがいいっていうとき。

日系エアって、たぶん取りに戻ると思うんですけど、どうしたかというと、逆サイドに声かけて、

チキンある?→あるよ→ちょっとそれくれる?→はい、どーぞ(席の上からパス....! )

って感じでサーブするんです。

いや、普通どうなの?って思うのかもしれないけど、私はそのくらいの方が気楽だからそういう感じがちょっと楽しかったり。

難点を言うと、KLM&エールフランスは経営元が一緒なんですが、エアチームがスカイチームなのであんまりマイルがたまらないんですよね.....。

日系エアはスカイチームの会社ないから.....。

デルタのマイルを持っていたので、そっちで貯められるかな、と思ったらうまく入らなくて、なんとなくなんですが、アメリカ発の便じゃないとたまんないんじゃない?疑惑.....。

とりあえず、フライングブルーを作りましたが。*5

機内食はフツーに美味しかったです。(ダーリンいわく、パンが美味しい。)

飛行機内で作業できるうちに、と思い、SIMだけ先に入れ替えました。 *6

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色々調べてみたところ、とりあえずamazonで購入できそうだったので、これを買ってみて現地で使いました。

音声+データSIMは見当たらなかったのでやっぱり現地に行かないとないのかなぁ。

トランジットしたアムステルダムの空港のフリーwifiを使って設定落としたのですが、1度設定を落としたら、国が変わっても勝手に通信会社を選択してくれるみたいでその後は何もしなくてOKで、そのまま使えました。

なんて便利な時代!

 

 

途中飛行速度を飛ばしたのか、出発は1.5時間遅れでしたが、 スキポール空港アムステルダム)に到着したのは定刻より30分遅れくらいでした。

入国審査も無事に済ませて荷物もピックアップしたところで、いざルフトハンザのカウンターへ。

入国スタンプ、スペインの予定だったのにオランダになったよ....。*7

さて、ここからは本当に日本語が通じなくなるので、結構気合いを入れていきました。(気持ちだけ。)

スキポール空港ハブ空港にしてはそんなに広くないんですが。

問題は......。

遠いよ、ルフトハンザのカウンター!(いちばん端っこなんだもん....)

空港のKLMのお姉さんをつかまえて(頑張って)英語で質問しつつ、なんとかルフトハンザのカウンターへ。

カウンターのお姉さんに予約番号の紙を渡して英語で事情を説明する。

端末を確認して言われたことは、”KLMからの振替?ブッキングは入ってるけど、席取れてないね。ちょっと待ってて、確認してくる。”ということ。

げげげ。もしや、ダーリンと席離れる?しょーがないっちゃしょーがないけど....。

と思いつつ、10分から15分くらい経ってからお姉さんが戻ってきて、ようやくチェックイン。

とりあえず、フランクフルトまでは隣は無理だったから前後にしたけど、フランクフルトーバルセロナ便は隣にしといたよ。と言われてひと安心。

英語で説明してくれたんだけど、はじめは全然耳慣れしてないから何言ってるかわからなくて、いっぱい説明してもらってようやく理解できた.....。

スーツケースはここで預けたら、バルセロナに着くまで拾いに行かなくていいからね!と言われて、本来はそういうシステムなのか....、とちょっと納得。*8

身体チェックを通過して、搭乗エリアへ。

待ってる間に空港のフリーwifiを使ってSIMの設定を落として(ついでにビールも飲み)、フランクフルトへ。

日本人どころかアジア系の乗客めっちゃ少なくて不安になりましたが、すぐ慣れました。

ルフトハンザ便はエアバス機だったと思うんですが、エンタメ的なものは一切なかったんだけど*9、スナック&ドリンク(ビールやワインのアルコールも選べる)の提供はあったので面白いなぁ、と思いました。

日本だとあまりない感じの提供サービス。

みんなカジュアルにビールとかワインとか飲んでるので、すごく海外にきた感がある。

 

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アムステルダムーフランクフルト間のフライトはだいたい1時間くらい。

結構近くて、すぐ着きました。

フランクフルト空港での乗り継ぎは、外に出なくていいので、案内板をチェックして次の便の搭乗ゲートへ行くだけでOK。

結構この時点でヘロヘロで、さすがにビール飲んだりワイン飲んだりする元気も残ってなくて、少しだけ周囲を探検してからは椅子に座ってぐったり。

バルセロナまであと一息。

もうひと頑張りします。。。。

 

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フランクフルトーバルセロナ間のフライト時間はだいたい2時間くらい。

さっきのフランクフルトまで飛んできた飛行機と同じタイプの機体で、やっぱり同じようなスナック&ドリンクが出てくる。

お客さんはドイツっぽい人が多かったフランクフルト便と違って、スペインっぽい人が多かったので、その変化がちょっと面白かった。*10

隣国が近いってこういうことかー、となんとなく肌感覚で理解出来る。

 

 

成田を出発してから、トラブルもあって20時間。

到着したのは真夜中の24:00!予定より5時間遅れ。

まあ、しゃーない。

ようやっとバルセロナのエルプラット空港へ到着......。

スーツケースをピックアップするついでに、自動販売機を発見したので水を買おうとしてお金入れたのに水が出てこなくて、ダーリンと喧嘩になったのはたぶんフライト疲れのせい....(笑)

忘れてましたよ、ここが日本でないことを。

海外の自動販売機って全然信用しちゃいけない代物だってことを。

ちなみに、ダーリンも別の自動販売機で再実験したところ、モノは出てきたけどお釣りはでてこなかったという....w

あらためて、東京って実はすごいんだな、って思った。

 

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現地の治安がどんな感じか全くわからなかったので、できればタクシーを使わずにホテルまで行けそうな時間の飛行機を取ったのだけど、結果的にタクシーを使わざるおえない時間帯に着いたので、諦めてタクシーでホテルまで移動してチェックイン。 

チップ分のせて40ユーロ行かないくらいだった気がする。

ぼったくりが怖くて戦々恐々としてましたが、普通に親切でした。

バルセロナのタクシーってプリウスとかの日本車ばっかりなんですけど....。

 

 

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ホテルの内装はモダンでシックな感じ。

フロントはちゃんと英語もOKなので、ホテル滞在で苦労することはなかったです。

色々お願いしたけど、ちゃんと対応してもらえました♡

 

とは言え、ホテルに着いてベッドに沈んだのはam1:00。

なんとかトラブルも乗り越え、着いてからは爆睡でした。

まあ、そーだよね。

 

 

そんな感じで、次回(バルセロナ観光編)に続きます。

 

 

 

 

*1:ヨーロッパに着いたら着いたで別のことで緊張の連続でした。

*2:アムステルダムスキポール空港はヨーロッパのいくつかあるハブ空港のひとつ。

*3:こんなやりとりばっかりだから、この時全然カウンターの列が進まなかったんですよね、たぶん。

*4:エアラインのチームが違うため予約システムが異なるらしい。KLM=スカイチーム、ルフトハンザ=スターアライアンスの所属です。

*5:正確に言うと、エールフランスJALはチームは違うけど提携はしているのでマイルはたまればJALで使えそうです。

*6:普段、iphone7のSIMフリー+mineo dプランで利用しています。今回初めて海外用のSIM買って、入れて使ったんですが、マジで便利でした。SIMフリーすごい。iphone素敵。

*7:シェンゲン圏内は、シェンゲン圏に入る時とシェンゲン圏から出る時だけ審査があって、それ以外の圏内移動時は国境を越える時も特にチェックがないので。ついでに入国審査の書類みたいなのも一切なくてラクでした。凄いな!アメリカは結構うるさいのに....。 cf:シェンゲン協定 - Wikipedia

*8:おそらく、同じエアラインチーム間のトランジットの場合、はじめに乗るときに預けたら、最終到着地点まで取りに行かなくていいんだと思います。

*9:日系エアラインの国内線は、だいたい音楽とイヤホンくらいはついている認識。但し、羽田発のゲートがバス利用の地方便はないのも多い。JALとかでも。

*10:日本だとそういう体験をできる機会はあまりないので。

歴史と芸術と美食の街、フィレンツェ

確か10年くらい前だったと思う。

”行ってみたい場所を口にしていると、いつか行けるようになる”という迷信のような願掛けのようなことを耳にした。

そんな馬鹿な、と思いつつ期待値3割くらいの心持ちで、ことあるごとに言い続けていたら、先月夢のひとつだったパリ観光は確かに実現したので、なるほど、確かにやってみる価値はあるかもしれない、と最近は思っている。*1

そんな気持ちにぴったりなお題が登場していたので、エントリー。

 

 

ヨーロッパの国々については、昔よくTVでロケとかやっていたせいか、かなりの頻度で目にした記憶がある。

いつかはいってみたいと思う場所は山ほどあるのだけど、なかなか遠くて(ついでに高いし)、腰の重い私としては計画の段階でつまづくのだけど、イメージできる姿があれば、まあいつかどっかで行くだろうと思うので、せっかくなので思いついたことをもう少し詳細に書きたい。

 

 

そんなわけで、今、私が行ってみたいと思いつくのは歴史と芸術と美食の街(だと勝手に思っている)、フィレンツェ

なぜ、フィレンツェなのか。

ひとつは、私が食いしん坊&ワイン好きなこと(ウンチクを語れるほど詳しくはないし、そんなに飲んだり買ったりはしないけどこのエリアの赤ワインはバリエーションがあって好き)。

2つめは、芸術と歴史好きがあいまって。

3つめは、小説と映画の影響。

 

グルメのはなし 

グルメと言えるほどではないけれど、そこそこいろんなところに食べに出かけることは好きな方。

実家に住んでいる頃の”週末は外食”*2の行動様式が結婚してからも割と続いているので、比較的外食が多いせいか、そこそこ食いしん坊ではあると思う。*3

イタリアの食文化についてとても魅力を覚えたのは、村上春樹の本を読んでいてもちょいちょい登場してくるせいだと思う。

その描写が本当に絶妙で、何度も繰り返し読んでるうちに、やっぱり1回は行かなきゃな、と思うようになった。*4 

 

芸術と歴史好きの話

フィレンツェメディチ家と言えば、中世ヨーロッパ史の主役で歴史の教科書で1度ならず何度か目にすることのある重要箇所。

世界史は高校生の時にあまり一生懸命勉強しなかったので、基礎知識程度しかないので行く前には予習しようかと思うのだけど、古い建築物がたくさんあるのは見ていて飽きなさそうだ。

価値ある美術品が街中のいたるところで見られるのは楽しそう。

今回、パリに行くついでにロワール地方の古城めぐりをしたのだけど*5、何度かダヴィンチの話が登場して、その影響力を改めて肌で体感したので、その元になった街を見てみたいという好奇心もある。

そういう点では、私は京都もとても好きで結構な回数訪れているのだが、様々な時代の建築物や屏風や彫刻などが見られて学生時代は苦手だった美術史もそこそこ知識が積み上がってきている気はする。

歴史を積み上げてきている街は、それはそれで趣きがあってうっとりしてしまう。

 

 

小説と映画の影響

その作品は、「冷静と情熱のあいだ」。

著者はBluが辻仁成、Rossoは江國香織

ひとつの(元)カップルの男性と女性のそれぞれの視点から書かれた作品で、Bluの舞台はフィレンツェ(と東京・梅ヶ丘)、Rossoの舞台はミラノ

出版後、割とすぐに映画化されたので見に行ったのを覚えている。*6

ちょうど高校生くらいの思春期の多感な時期だったからか、話の中身はそこそこに、その背景として写り込んだフィレンツェの街並みが強烈に印象に残った。

石畳と煉瓦造り。

くすんだオレンジ色で統一された街の色。

未来に登ろうと約束したドゥオモ。

時間を止めた街、フィレンツェ

 

小説も映画もよく言えばかなり感傷的なで文学的な作品なので、そういうのが好きな人にはぴったりはまるけど、悪く言うと説明しないんだけど説明しすぎな感じがあるので好き嫌いは結構はっきりわかれる作品だと思います。

最後までよくも悪くも文学的だからかな。

 

出てくるドゥオモにはいつか登りたいと思っているのだけど、このあいだパリの凱旋門に登ったら結構大変だったので*7、ちょっと考える.....。

いや、がんばるけど!

 

 

 

冷静と情熱のあいだ(通常版) [DVD]

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イタリアという国は、いい加減だけど職人的で、それぞれの地域が強烈な個性を放っている国ではない共同体的な何かなのでは?というイメージを持っているので、凸凹感はすごく面白そうだと思っているのだけど、東京に住み慣れるとけっこうつらいかもしれないと思っている。

でも”センス”とは何か、ということをとてもよく知っているところでもあると思うので、いつか行ってみたいな、と思っています。

 

 

辻仁成の小説は、海外を描いた時にすごい印象に残るんだよなー、と思っていて、「冷静と情熱のあいだ Blu」はもちろんなんだけど、「サヨナライツカ」もそんなに辛くなくて読めるのでわりといいですよ!

お子さんとパリに住んでいるみたいで、instagramにあがってくる写真が美味しそうなんだよなぁ。

小説家ってなんでグルメなの?

 

ちなみに....結婚式のときの質問で”一緒に行ってみたい場所”は、「ダーリン→プラハ 私→タヒチ」となっていたのでほんとお金かかるわー。と思って作りました。

いつか全部実現するといいな♡

 

今週のお題「行ってみたい場所」

 

*1:そういえば、結婚した時にもその数年前に暗示のような「結婚できると思う?」といったなぞかけをされたことがあって、そのとき確かに「たぶん、すると思います。」と言ったら確かにしたし、結婚式についてもほぼ自分の希望は叶った気がする。おまけもついた。

*2:サザエさんの家族的な夜ご飯の時間を毎日設けていたが、大人になってそれをやり続けるのも疲れたので、その時間を解体する目的だったと思う。

*3:外食好きな人にとっては美味しい物とカジュアルからハイソまでのお店が揃っている東京は天国みたいな街だ。

*4:村上春樹作品はご飯とかお酒の描写がすごい肉感的というか印象的で、匂いまで想像できそうなんです。

*5:今度エントリーを書きますが、かなりよかった!

*6:めずらしく、確か水曜日のレディースデーに母親と2人で観に行ったんだけど、よく考えたら結構なミスチョイスな映画だな。エロいシーンあったような....。まあ、観た本人は忘れてそうだけど。

*7:まさかの階段....!でも他の観光客はみんな普通に登っていたので結構健脚なのね。