平積みで売られてて驚いたもの。(本屋観察 その2)

フリーエージェント社会の到来』という本が平積みになっていて驚いた。

なぜおどろいたかというと、これって本だったんだ、ってこと。

と、いうかその昔、一部を読んだことがあって。

結構強烈に覚えていて、しかも10年も前の話だったから、何を今更・・・・と思ったので驚いたわけです。

どこで読んだかというと、過去問的なやつ。(ちなみに出題はSFCでした。)

受験をしていた当時、小論文にはそこそこ自信をもっていたものの(でも受験科目にはなかったんだけど。利用予定がなかったので)、実際ある講座を受講したら自分のレベルの低さに撃沈し、まあでも面白そうだから続けてみよう〜と思って受講した講座でといた問題の一つだった。

本の初版をみたら2002年。

出題されたのは2003年。

(おー、さすが最先端のSFC!とか今になると思うんだけど。

当時はインターネットについての出題がとかく多くて、課題に困ったら最後にインターネットをだして解決したらいいんだよみたいな攻略が一般的だった、らしい。)

ちなみに、2002年の(私的)キーワードは・・・・。

ホリエモンを筆頭としたヒルズ族の台頭

●ITバブル(景気はよいような気がするけど恩恵は受けない、みたいな)

●OSはwindowsMe, 98SEあたり(一般的には)

●PP(通称パワポ)が流行始めた

●時の首相は小泉純一郎

こんな感じ。

どことなく自由な感じと、将来への不安が徐々に空気に混ざっていって、でもちょっぴり楽しいにおいのするよなそんな空気。

ワールドカップ見たいから授業早く終わろーよ!みたいな(笑)

で。

で。

元に戻って何がいいたいかっていうと、今更なんで流行るのさ?

って思うんだけど、もっかい読んでみると、まあ今の不景気感たっぷりな感じや、いわゆる「ノマド」の出てくるような土台や、派遣社員増加の話とか、まあ書いてあることが進行してできたんだよね、って感じ。

その芽の部分だったんだなあ〜って思って感慨深い。

アメリカについてはどうも外資系のイメージが強くて、当時から、実力主義で雇用の流動性って高いんじゃないの?って思ってたんだけど、意外に今の(昔の?)古きよき日本の大企業みたいな働き方が一般的だったことを知って驚いたことをそういえば思い出した。

当時言われたことで、よく覚えているのは、

『よく、「実力主義」の方が自分の力が試されるからいい。っていう意見を聞く。

特に若い子に多い。

でもひとつ言っておく。

実力主義の世界というのは、2:8の世界である。

いわゆる、成功者は2割しかいない。

つまり、大多数の8割は成功者にはなれない。

それでも、「実力主義」がいいか。』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?

じつは、当時のわたしは言われたことを理解できなかった。

このことで、想像力、というのは実はとても大事だということを気づかされた。

と、同時に、初めて自分に想像力が欠如していることを知った。

というのは、この話、続きがあって、想像力の欠如を気づかせてくれるポイントがあったのだ。

『「実力主義」がいいとと思う人。

きみたちは、想像力が欠けている。

そしてそれに気づかない。

今までの人生を考えてみたらいい。

いつも勝ち組だったか?

頭もよく、成績もよく、運動もでき、欲しいものは手に入り、いつも一番!という人生だっただろうか。

ーーーそうではない、という人。

実力主義の社会になれば、はっきりいって、8割の負け組にしかなれない。

ーーーそうだ、という人。

実力主義の社会になれば、(運良く)勝ち組になれる可能性もあるが、8割の負け組になる可能性が限りなく高い。

それでも、「実力主義」がいいかどうか。

考えられない人が多すぎるし、気をつけないとわざわざ自ら不利な選択をすることになる。』

このあたりは、最近のウォールストリートのデモをみてもわかる通りのことが、徐々に現象として現れてるな、と実感する今日この頃。

2割になれないタイプはどうしたらいいか。

それは、誰にもわからない。

このあたりが、今の空気のぐるぐる感の正体な気がする。