わたしの好きな街

本が当たった!

2019年の11月、はてなで“好きな街”のお題投稿キャンペーンや、ブックマークコメントすると抽選で本当たるよ!ってキャンペーンをやってました。

 

blog.hatena.ne.jp

 

それで、このお題、書きたたくて書こう書こうと思っていたのに結局締め切りに間に合わなくて、街の話は書き途中のまま今も下書き保存されている。*1

 

 

で、なぜエントリを書いていないのに本をもらえたかというと…

はてなブックマークブコメです。

あのわいわいがやがやとちょっと煩く、悪名高いはてなブックマーク*2

銀座対談のエントリーに #わたし好きな街 のタグをつけてTwittertweetと連動させると、抽選で本がもらえるよ、っていうのもお題と同時にやっていて、12月の終わりくらいにはてなから本が届きました!

 

 

わーい!

このSUUMOタウンのエントリー、すごく好きなので嬉しいです。

はてブのコメントした記事からの引用部分。

確かに、神奈川の人が町屋や葛飾にわざわざ住むことはあまりない気がします。

ここについては神奈川出身の自分もわりとそうだろうな〜って共感しているところ。

もう少し突っ込むと、関東近郊圏から東京に移り住んでくる場合って、高確率で沿線上で比較的地元から出てきやすいエリアに居住地を構える人が多い気がします。

神奈川だと

小田急線なら梅ヶ丘や経堂、祖師谷大蔵、

田園都市線なら二子玉川三軒茶屋、若林、

東横線なら自由が丘や学芸大学、大岡山、

京浜東北線東海道線なら大森・大井町や西大井、

あたりで検討する人が多いんじゃないかなぁ。

同じ沿線だと比較的カラーの似ている街のように感じるし、ちょっと知っていてなんとなく馴染みがあるっていうのかな…?

まあもちろんそうじゃない人も多いと思うけど。

町屋や葛飾は、確かに神奈川から移り住む人はあまりいないような気がします。

この辺のエリアって、京成線の沿線住民か東京の街好き以外のアンテナに情報が引っかかってこなくて、”知ってる人は知ってる“街だと思うのです。

自分が東京の住む街を決めたとき(2度あった)、いずれもほとんど神奈川から移り住んでくる人は少なそうなエリアに敢えてしたのだけど、それはずっと東京の学校に通っていたので、東京カルチャーをじゃぶじゃぶ浴びるように育った過程が影響しているような気がする。

東京育ちの子って、良くも悪くも東京の街に詳しい。

それで思春期の多感な時期にあちこち渋谷や中野、上野や秋葉原や池袋を引っ張り回されて歩いたり、小説*3を読んだりして、”見える街“の引き出しがすごく増えたような気がします。

学校のお友達は麻布十番、新橋、武蔵小山、戸越、大森、大井町、千住、亀戸、東陽町、浅草、葛飾などいろいろなところの子がいたので(もちろん千葉や埼玉や神奈川の子もいます。)、住んでいる人を通して街の雰囲気が見えてくる部分も街を知る手助けになりました。

 

 

そんなわけで、いただいた本をのんびり読み終えましたので、以下感想です。


”わたしの好きな街“ 感想

もともと本になる前から、SUUMOタウンのオウンドメディアに掲載される街の話が好きでした。

オウンドメディアでは、SUUMOタウンとみんなのごはんがすごく好きで、本になるのを楽しみにしていて…!

(ちょうどプレゼントを贈る機会があったので、この本を1冊買って贈りました。)

この本のとにかくいちばん良いところは、やっぱり雨宮まみさんの西新宿の話をもってきたところだと思います。

もう亡くなられて3年ちょっと経つのですね…。

何冊か出された著書を読んだことがあるのですが、豪胆に見えるのにとても繊細な文章な文章を書かれる方だな、と思ったことを覚えています。

同時に、生きるのに疲れてしまいやすいタイプだろうな、とも。

当時は自分もにっちもさっちもいかない状態で、体調の振り幅とメンタルの振り幅が嵐のような状況で、1日1日を生き抜けるかどうかすらわからない状況でした。

文字も読むと疲れてしまうので、そういう状況下でちょっとだけ読める記事を書いてくれる数少ないライターさんでした。

西新宿の話の野心あふれる感じと、ガツガツ感が失われていく恐怖と…。

些細な心の機微を繊細に捉えていて、そこがすごく魅力的な話でした。

 

 

その他でいくつか印象に残った話をピックアップすると、

ひらりささんの「東新宿」、

美村里江さんの「世田谷代田」、

山内マリコさんの「吉祥寺」、

もぐもぐさんの「町田」、

加藤一二三さんの「千駄ヶ谷

この辺りが私のアンテナに引っかかりました。

他のエピソードもとても素敵なものが多いです。

ピックアップしたこれらの話に共通するのは、どの話もしっちゃかめっちゃな状態からなんとか生きていこうとするエピソードを丁寧に綴る姿勢にすごく好感が持てるから、なのではないかと思います。

自分もまあ結構ジェットコースターな人生をなんとかかんとかやりくりして生きている実感があるので、先人たちや今の時代を一緒に生きる世代の人たちのガムシャラ感に共感したのかもしれません。

女子はほんとに実家を出て生計立てるって、最近ではわりといるように言われるけれど、なかなか大変なんですよ、もぅ…

欲張りなので、仕事もプライベートも趣味も諦めたくない、でも体力には限界があるし、突っ込むお金にも限度がある。

身体も心もドロドロに疲れ果てて、生活はしていかなければいけないけどまったく動けない時期もある。

そんななかで、なんとか自分のやりたい生活をつくろうと一生懸命どうにかしていく過程の、バックグラウンドとしての街のコントラストが鮮やかに描かれているような気がします。

 

 

今回の本には載らなかったけど、私の好きなSUUMOエピソード、載せておきます。

ヨッピーさんとphaさんのエピソードは上野と京都の話がいちばん好きで、テーマの問題なんだろうけどこっちの方がやっぱりいい話かな。

 

suumo.jp

 

suumo.jp

 

本にならないから、あのエピソードはいいのかもしれないけど。

SUUMOの記事は初期の頃の方がどれも勢いがあって好きです。

最近のエントリーも悪くはないんだけど、きちんとしすぎていてちょっと物足りない。

洗練された、ってことなんだろうけど、多少粗くて削られていないそのままの勢いあるエントリーが減ってきてなんていうかさみしい。。

 

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 はてなさん、ありがとうございます!

 

わたしの好きな街

わたしの好きな街

  • 発売日: 2019/12/12
  • メディア: 単行本
 

 

*1:ちなみに街の話がはてな今週のお題になるのはもう何度目かで、いつも書いてはやめ書いてはやめで締め切りに間に合わなくて諦めるを繰り返している。

*2:とは言っても、私は気楽に毒を吐き出せるのでいまのところわりと適応しています。

*3:当時は辻仁成とか江國香織とか村上春樹とか吉本ばななとかをよく読んでいたので、とにかく東京の街が小説にめちゃくちゃ登場します。