最後に受けたのは春の赤坂サウナ祭りだったから、半年弱ぶりにアウフグースを受けた。
春から体調に諸事情を抱えており、生活が一変している。
それに伴って、サウナや銭湯のツイートをしていたTwitterも銭湯やサウナのツイートから生活全般(食べ物とオリックスと野球観戦と着付けと時々行く銭湯の湯活)へと変わっている。
あちこち出歩いてさまざまなサウナを巡る生活から、日々の生活をなんとか送れているレベルまで生活のアクティブさは減速中。
そこから調子のいい時を見計らって銭湯に行く隙を捻りだす生活をしている。
忙しいわけじゃないんだけど、いかんせん調子に波があって疲れやすいのと、身体に負担をかけられない状態なので、負担のかかりやすいサウナにはなかなか行けないのが実情なのだ。
最近は水道光熱費や燃料費やその他諸々の生活関連物資の高騰などもあってサウナの料金も高騰してるし、ここらあたりで趣味としてのサウナは減速するのも悪い選択ではないのだろう。
そもそもサウナは健康であって初めて楽しめる趣味だしね。
なので現状、銭湯やサウナの情報を知りたい人には申し訳ないくらい新しい情報を出せていない。
そういうツイートは専らサウナのインフルエンサー達に任せているので、大した情報はもともとアップできていないのだけど。
そんな感じだったのだが、TLを見ていたらある情報が流れてきた。
普段は全国のサウナ室を飛び歩いている五塔熱子さんがひさしぶりに横浜のスカイスパで仰ぐという。
渡欧前の最後のアウフグース週間らしい。
今週末から、ノルウェーで行われるアウフグースの世界大会AufgussWMのplayoffへ参加するために渡欧するのだ。
相変わらず、しなやかでタフな生活を送っていると思う。
TLの情報を見て、心が揺らいだ。
正直なところ、今横浜までサウナに入りに行くのは億劫である。
でもこれから先のことを考えると、のんびり熱子さんのアウフグースを受けられるのはたぶんこれが最後のチャンスだろう。
とは言え、体調的にアウフグースを受けられる状態なのかは少々怪しくもあった。
とりあえず予約だけ入れてみたはいいものの、受けに行くかは直前まで迷った。
今回に限ってはアウフグースを完走できない可能性も充分にある。
アウフグースはもちろん途中退室okなんだけど、混んでるサウナに入ってしまうとなかなか出るのもままならないのが正直なところ。
居合わせたお客さんやアウフギーサーに気を遣わせてしまうのも申し訳ない。
いろいろ考えた末、4本の予約プログラムのうち受ける人が少なそうな時間帯のプログラムを受けることにした。
無理をしない、という合言葉を心の中で念仏のように唱えながら。
なるべくドアの近くの最下段で、熱くなりにくく、万が一の時も人の邪魔になりにくいところに座れるといいのだけど、スカイスパに着いた時点でもらう席札の順番が何番なのかは見当もつかないのが不安ではあったけど、貰った札は50番台で結果的にぎりぎり想定していた席に座れたのでまあ良かった。*1
春先に限定販売されたオリックス・バファローズのサウナハットを被って座席についた。*2
横浜のサウナでこのハットを被ってる人間はまず見かけないだろう。
話が少し逸れるけど、私が初めて受けたアウフグースらしいアウフグースは熱子さんが初めてだった。
当時はまだアウフグースのプログラムが洗練されておらず、というか、そもそもタオルパフォーマンスのアウフグースを女性が受けられる場所はとても限られていて*3、関東ではレジェンドゆうさんの告知を見て追いかけるか*4、五塔熱子さんを受けに木曜日の草加に行くかのほぼ2択だった。
だから初めてアウフグースっぽいものを受けたのは、木曜日の夜の草加健康センターだった。
アウフグースっぽいもの、と書いたのはその頃の熱子さんのパフォーマンスは熱波とアウフグースの間くらいの感じだったので、タオルを回すパフォーマンスをしながら1人1人に風を送る熱波的なこともしていて、今とは少し趣の異なるものだったから。
日本でアウフグースがどういうものかというのがまだ確立されていなくて、それぞれの施設の現場の人が手探りでアウフグースのカルチャーを作っていっている真っ最中だった。
初めての風はふわっとやさしくて、ミントのアロマですっきり爽快とした気分になり、汗と一緒にストレスも流されていった。
普段は睡眠が不安定気味だったものの、その夜はいつになく眠れた。
それからは受けられそうな機会がある時に時々熱子さんのアウフグースを受けた。
既に人気者になっていた彼女の風を受けられるのはせいぜい年に数回くらいだけど、受けられた時はふわっとやさしい風に癒される。
彼女のアウフグースは受ける度に洗練度と熟練度を増していき、全国津々浦々にいるファンをどんどん虜にしていっている。
熱子さんは体感を上げてくれるけど、決してサウナを熱くしすぎない。
そこに絶大な信頼がある。
いろいろな面でこの人凄いなと思うシーンはあるけれど、いつも凄い思っているのは、熱子さんは施設のスタッフ以上に施設のスタッフであることだと思う。
おふろの国に凱旋熱波に来ていた時、当時のふろ国では熱波師が施設の入り口に立ってお客さんに挨拶しているのが常だったんだけど、不意に食堂からガシャン、と音がした時に熱子さんはいちばんにすっ飛んで行ったのだった。
ふつうの人は、気がついてもなかなかそういう風には動けない。
すっと動けるのは、繊細な感性を持っているからなのだろう。
他の施設でもそういうふうに動いているところを見たことがあって、どこでもこんな風にしてるんだな、ということにひそかに感じ入っていた。
暫く受けられなくなる前の最後のアウフグースのテーマは七夕だった。
ーーー七夕。
季節は少し外れているけど、一旦の区切りとなる今日のアウフグースにぴったりなテーマだな、と思った。
織姫と彦星の話をショーアウフグースに落とし込んで、スカイスパのアウフギーサーである岡見さんとの2人でのショー。
アウフグース自体はここ2年で随分洗練されたパフォーマンスになったと思う。
通常のサウナ室で裸で受けるアウフグースは、どこの施設でも大人気だ。
100人入るらしい広いサウナシアターの熱と湿度と香りを自由自在に操っていく。
いつ見ても熱子さんのタオル捌きは美しくて魅入られてしまい、この日もやっぱり見惚れていた。
ジュー
この日は例外的にサウナシアターのプログラムが撮影OKということになっていた。
アロマ水を掛けられたサウナストーンから発せられるロウリュの音。
数秒して、ゆっくりふわっと漂ってくる香り。
やがて温められた風がふわっと降りてくる。
上段へは力強く、下段では少し柔らかく感じる風。
ショーアウフグースの時間は、だいたい10~15分くらい。
この日は4本のプログラムが予定されているイベントデーだったのもあって、サウナの温度設定は少し緩めになっていたのがありがたかった。
少し気がかりだった体調も気にすることなく、アウフグースに没頭できた。
ショーが終わってから、隣のクーリングルームでクールダウン。
いつもよりも長めの時間、ゆっくりクールダウンしていく。
気持ちよかった....
その後は浴室に降りて、今度は裸でサウナに軽く入る。
スカイスパの女性サウナは長いこと男性サウナと比較されてきて、広さがないとかサウナと水風呂がぬるいとか色々言われてきたけど、サウナブームで少しずつ改良されていて、今の設定が唯一無二でベストなんじゃないかと思う。
いちばん心地よく入れる、入りやすいサウナの温度帯。
これからしばらくは好きな時にのんびりサウナに入るということは難しくなりそうだけど、一旦の区切りとしてここに入りにこれてよかった。
初めて意識して入ったサウナ施設はここだったから、やっぱり区切りとしてもちょうどいい。
縁があるのかな。
熱子さん、気を付けて行ってきてくださいね!
遠くから応援しています。